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「 ふふ、 じゃあ明日来た時あの香水を持ってきて欲しいな 」

「 香水? なんで? 」

「 私のお墓にかけて欲しいの 。 それで、私に話しかけて欲しい。 絶対返事するから 」

「 わかった 、約束ね。 」






その日は最後だからと何度も口付けをして、強く抱き締めた





「 眠くなってきた 」

「 寝ていいよ 」

「 しゅーと、私と出会ってくれてありがとう。私を愛してくれてありがとう。ずっと見守ってるから、前を見て、進んでいってね 」






一度止まった涙は、枯れることなくまた溢れてくる






「 俺と、出会ってくれてありがとう 。 こんなにも素敵な恋をさせてくれてありがとう。俺にたくさんの優しさと愛をくれてありがとう。 甘えてばかりでごめん。俺頑張るから、見ててね。 」





泣き顔を見られたくなくてAの頭に手を添えて自分の胸に押し付ける
俺の胸あたりがじわっと濡れる感覚







「 それでこそ、私の自慢の彼氏 」






そう言ってAは眠りについた
その寝顔を見て、手を握って指を絡める
このまま眠り続けていればこの幸せな時間は終わらない
でも、朝が来れば目が覚めてしまう
朝まで手を握っていよう 、このまま

覚めないほどの夢を見ていたいと願うけど、
Aが前を見て進んで欲しいと思うのなら俺はそれに応えるべきだ






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いつの間にか夢は終わっていて、隣にはAがいたんじゃないかと感じる空いたスペース
重たい身体を起こして洗面所に行くと鏡に映る自分を見て涙が溢れ出てくる

俺のシャツの胸元には涙で濡れた跡が残っていて、
あれはもしかしたら夢じゃなかったのかもしれないと不思議な感覚に襲われる
Aがその服装好き、と言ってくれたニットとパンツを身に着けてお揃いの靴も履いた





「 よし、行くか 」






香水を入れた鞄を持って、カフェに寄ってホットコーヒーとホットレモンティーを買って、お花屋さんでカスミ草も花束にしてもらいAが待つ場所へと足を運ぶ






「 お待たせ 」







レモンティーとお花をお供えしてAの前に座り込む






「 香水持ってきたんだけど、 話しかけてって言われてもなぁ 」







ここに来るまでも、なんて話しかけようかと沢山考えてきた
でも言いたいことが沢山ありすぎて決められなかった







「 あ、 決めた。 」

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sana(プロフ) - きぬさんの作品、全部大好きです!koi to meお願いしたいです。これからも応援してます! (4月11日 15時) (レス) id: 31aad99eed (このIDを非表示/違反報告)
は〜(プロフ) - ありがとうございました!!素敵なお話でした。 (4月10日 14時) (レス) @page16 id: f81e54f298 (このIDを非表示/違反報告)
tomomiiii(プロフ) - 書いてくださりありがとうございます!! 素敵すぎました。 (4月10日 2時) (レス) @page16 id: 80faf05431 (このIDを非表示/違反報告)
きぬ(プロフ) - tomomiiiiさん» リクエストありがとうございます!お話書いてみましたので、ぜひ一読してみてください (4月10日 0時) (レス) id: da40122be3 (このIDを非表示/違反報告)
ひー(プロフ) - ワンエンのGIFTでお願いしたいです! (4月9日 22時) (レス) id: 0375f71da0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きぬ | 作成日時:2023年12月20日 17時

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