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「 ねぇ、A 」
「 ん? 」
「 帰ってきてよ 」
「 ふふ、 それは難しいなぁ 」
「 ほんとに、 心から愛してるんだよ 」
「 知ってるよ、ありがとう 。 ごめんね、1人にさせちゃって。でも、ずっと見守ってるから 」
「 ううん、 俺こそごめん 。余計な心配かけちゃうね 」
どんなに愛しても足りない、伝えたい、触れたい、Aの体温を感じたい
でも、触れようとすれば夢から覚めてしまうから触れられない
たとえ触れられなくても俺はこの夢の中にいる間、彼女と過ごせる時間が1分、1秒全てが愛おしく感じる
夢から覚めない方法なんて沢山考えたけど、そんな方法はなくて、
朝になれば目が覚めてしまってまた君と離れなきゃいけなくなるんだ
また憂鬱な朝が来て、自然と目が覚める
仕事が休みだからと昨日来たばかりの彼女の場所へまた足を運ぶ
「 このまま俺たちはずっと一緒にいようね 、変わらない関係でこのまま。 」
ひでやメンバーにもずっと心配されていて、
少しずつ前に進んだ方がいいんじゃないかなんて言われる
それでも、俺はAが好きだし、A意外の人を好きになれる自信なんてない
これが俺の中の"恋愛"だから
その後、通っているカフェに寄ってホットコーヒーを片手に2人でよく行った公園に向かいベンチに座る
いつも俺の右側に彼女が座っていた
「 もうすぐ、1年経つんだね 」
空いた右側に向かって話しかける
夢の中じゃないから返事は返ってこない
「 声、聞かせてよ 。」
出会ったのもここ、告白したのも、くだらない話もした、喧嘩もしたし、仲直りもした
沢山Aの声を聞いたところ
何も無い空を見上げてただ時間が過ぎていった
それから数日経って、明日はAが旅立ってから1年を迎える日
その日は日が跨ぐ前に眠りにつくことにして、
いつも通り香水を一吹きしてベッドに身体を委ねる
いつもより早く夢の中へと引きづり込まれた
「 A...? 」
いつもならベッドに2人腰をかけているのに 、
今日は彼女がベッドに座っていて俺は部屋のドアを開けたところに突っ立っている
「 しゅーと、こっち来て 」
「 うん 」
愛おしい声で名前を呼ばれて引き寄せられるように近づく
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sana(プロフ) - きぬさんの作品、全部大好きです!koi to meお願いしたいです。これからも応援してます! (4月11日 15時) (レス) id: 31aad99eed (このIDを非表示/違反報告)
は〜(プロフ) - ありがとうございました!!素敵なお話でした。 (4月10日 14時) (レス) @page16 id: f81e54f298 (このIDを非表示/違反報告)
tomomiiii(プロフ) - 書いてくださりありがとうございます!! 素敵すぎました。 (4月10日 2時) (レス) @page16 id: 80faf05431 (このIDを非表示/違反報告)
きぬ(プロフ) - tomomiiiiさん» リクエストありがとうございます!お話書いてみましたので、ぜひ一読してみてください (4月10日 0時) (レス) id: da40122be3 (このIDを非表示/違反報告)
ひー(プロフ) - ワンエンのGIFTでお願いしたいです! (4月9日 22時) (レス) id: 0375f71da0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きぬ | 作成日時:2023年12月20日 17時