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第53話 画面越しの殺人を ページ28

暗い室内__________________



現時刻、午前9時11分。
あれから1日が経った。
首にはまだ跡が残り、鏡を見ながら首をさする。






『はぁ、なんたってこんなものつけなくても』




どうしようもない。
今日の密会には何の問題もないだろうけど一応首を昨日買ったマフラーで隠して外へ出た。




正直言って、今日の密会は本当に行きたくなかった。






『何でよりによって森さんと1:1で話さなきゃなんないわけ』





マフィア本部への道を歩きながら、なんとなく今日起こることを予測した。






森さんに会い、話をして、首のことを馬鹿にされる。この例が一番妥当だろう。




悪ければ、会った瞬間からメスが飛んでくるな。





『あー、怠い』




ボクの異能は支配だが
多分あの人には触れられないし、
触れられたとしても対処法を知ってるだろうからどうにもならないだろう。






『戦って勝てるわけないから、話すだけだな』





こうしてたどり着いたマフィア本部の前で門番のように経っている黒服と対峙した。
黒服は二人。それぞれ小刀を腰に刺し、銃を片手に構えている。




「誰だ貴様は」




黒服の一人がサングラス越しに睨んでボクを突き返そうとしている。

甘いね。





『ボク、首領に会いに来たんだけど』




「そのような連絡は受けていない」




冷たく返す黒服に少しイライラする。
まぁ、これは自力で突破してこいという事なのだろう。




『ならそこをどいてほしいな』



そう言いながら片方の黒服の腕を締め上げるようにしてつかむ。手に持っていた銃を瞬時に奪い、足に発泡。


苦い声をあげながら足を抑える傍に、もう一人がすかさず銃を向けた。
しかしそれでも遅い。
銃を構えてから発砲するまで約10秒。






『すぐ出してすぐ撃たなきゃ。
________________やられちゃうよ?』




微笑みながら更に足に二発。
うめき声をあげる最中、一人がなにやら連絡用の端末を取り出していた。



『だぁめ』



甘く囁きながら端末を足で踏み砕く。
真ん中から二つに折れた使えないゴミを蹴って寄せながら、叫ぼうとした二人の黒服の口を手で覆った。





『しーっ、静かにしようか。命令だよ』




そういえば黒服は声を失い、
声のない声をあげ痛みにもがく。





『君らの呻き声なんて毒だよ。
じゃ、ボクは先に行ってるからね』





ロビーに設置してある監視カメラに、微笑むと
最後の銃弾が画面越しの敵を殺した。

第54話 首領との対峙→←五十話突破記念 私と先生の補習時間 2



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NamE.薆(プロフ) - 時雨零さん» わかります!太宰さんの心情を書く時は度々お世話になってるんです! (2017年6月3日 10時) (レス) id: 71af860354 (このIDを非表示/違反報告)
時雨零(プロフ) - とても楽しみにしています、この小説にとても痛い痛がりたいと言う曲が合ってるなーと思いました (2017年6月3日 7時) (レス) id: 7585b82a1c (このIDを非表示/違反報告)
NamE.薆(プロフ) - 夢さん» 外伝の方にたくさんお願いしますね (2017年6月1日 21時) (レス) id: 71af860354 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続編ありがとうございます(泣) (2017年6月1日 21時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
- わわ、続編出るんですか・・・!せっ、正座待機して待ってます・・・!リクエストはどれにしようか迷いすぎて決められない・・ッ (2017年6月1日 20時) (レス) id: 49815f1b74 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:NamE.薆 | 作成日時:2017年5月21日 17時

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