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第51話 ため息と路地裏 ページ24

『てか、そろそろ帰っていい?ダザイ君待たせてるんだけど』





「太宰?」




すると、急に雰囲気が変わった。
暗くて冷たい、空気に。





「太宰と出かけてたのか?
…………それなら」




低い声が聞こえて、血溜まりを踏む音と同時に目の前に瞬間移動の如く移動してきた彼にすこし驚く。

前はここまで来れなかったのに。



前にあった時はこの距離、10メートルは一気に詰められなかったはずなのに。




その時、耳元で甘く囁く声が聞こえた。




「___________返したくねェな」




ニヤリと笑った姿にやけに背筋が凍った。




『っ!?』




背筋に感じた甘い痺れ。
膝を地面につくほどの衝撃。





「やっぱり、変わってねェな」




囁く声が甘い。




『だ、まれ…………っ』




声がうまく出せなくなる。
頭が痺れて動かなくなる。立ち上がれずに地面に座り込んだままでいると、首に沈み込む顔。
首筋に走る痺れ。





「背骨なぞられるの、好きだもんなァ?」




嫌な声で囁きながら、つぅーっと背骨をなぞられる




『っぁ、く……っ、ん』




「その声、甘くて何時もとは違って弱そうで、好きだ」




変な声が漏れ出て気持ち悪くなる。
頭が真っ白になる。






「太宰はこんなお前を知らねェんだろうな。まァ、俺以外に見せたら、許さねェけど」




首筋を舐められ、ゾクゾクと痺れが走った。




『っあ、やめ、っん』



こんな声信じたくない。
でも、だんだんと甘さに溺れていく。




「A………こっち向け」




言われるがままに声の方向を向く。
目の前にやけに整った顔が見えて、まだ心地よい痺れが続く。



そして、そっと後頭部を支えられた。





『ちゅ………や』




名前を呼べば嬉しそうに笑って顔を近づけてくる。





「やっと、名前で呼んだな」




そして顔を近づけてくる。
これは、アレの構えか!!





『っこの野郎!!!』





近くその顔を思いっきり殴りつけた。





「痛ェ!!殴るなよ痛ェだろうが」




『キスはすんなって何回も言ってるのに守ろうとしないのが悪い!!!』





殴られた顔面を痛そうにさすりながらボクを見る中也君。もう一回殴ってやろうかな。





「ま、今ヤろうとしなくてもまたいつでも日はあるしな。置きみあげもやれたし、今日はこれで許してやる」




『許してやるとか上からやめろ』




「口悪いなァ。まぁそう言うところも好きだけどよ」



『はぁ』

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NamE.薆(プロフ) - 時雨零さん» わかります!太宰さんの心情を書く時は度々お世話になってるんです! (2017年6月3日 10時) (レス) id: 71af860354 (このIDを非表示/違反報告)
時雨零(プロフ) - とても楽しみにしています、この小説にとても痛い痛がりたいと言う曲が合ってるなーと思いました (2017年6月3日 7時) (レス) id: 7585b82a1c (このIDを非表示/違反報告)
NamE.薆(プロフ) - 夢さん» 外伝の方にたくさんお願いしますね (2017年6月1日 21時) (レス) id: 71af860354 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続編ありがとうございます(泣) (2017年6月1日 21時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
- わわ、続編出るんですか・・・!せっ、正座待機して待ってます・・・!リクエストはどれにしようか迷いすぎて決められない・・ッ (2017年6月1日 20時) (レス) id: 49815f1b74 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:NamE.薆 | 作成日時:2017年5月21日 17時

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