22話 確信 ページ23
「そんなアホみたいな話、あるわけないだろう。」
「じゃあお前は夜兎って知ってるの?知らないでしょ?
俺もお前みたいな存在知らないし。」
「…鬼にならぬ理由もお前が異世界から来たから、だとしたら都合がつくかもな…」
2人でうーん、と唸る。
その様子を見ていた男がボソボソと口を挟む。
「…無惨様、奴が本当に異世界の住人だとして、私たちの姿を見られた以上このまま生かしておくわけには…。」
「そうだよ、俺ここのことなにも知らないし案内してよ。」
「…案内?なぜ貴様の指図を受けねばならぬ。
しかし貴様が鬼にならぬのは事実で、放っておくのも…」
「グチグチうるさいなあ。いいから案内してよ。」
「…好きにしろ。」
.
.
「へえ、大きいね。」
ついて行った先にあったのはからくり屋敷のような、大きい屋敷だった。
…ついて行った、と言うより落とされたの方が正しいか。
先程の男___猗窩座が言うにこの城は異空間に存在するらしく、鳴女という鬼がこの空間の主体となり操作を行っている、らしい。
鳴女の思考ひとつでぐるぐると回転したり、また大きくなり小さくなり…と変化を繰り返すこの城は無限城と呼ばれるものだった。
「…普段からここに来ることは特にないのだが。
お前のような異界の野郎を連れ込むには持ってこいの場所だ。
まずは素性を話してもらおうか。」
「あんまり上からだと殺しちゃうぞ。
俺は夜兎だって。血に忠実な戦闘民族。」
「…俺はお前の体術を評価してるんだ。上から話してるつもりは無いのだが…」
「お前じゃなくて神威。
それに俺は猗窩座に構ってる暇ないんだよね。
探さなきゃ行けない人がいてさ。」
今日の寝床だけ用意してよ、と言うと冗談はよせと怒られる。
鬼は夜行性で日中は行動出来ないらしく、基本下界で人と紛れて暮らすか異空間で獲物を待つかの2択だと。
…そこは夜兎と似ている、なんて思いもしたが日傘を差しても関係ないらしく、太陽そのものに殺される、と。
「…それで、探し人は何をしてるんだ。」
「知らないよ。俺と一緒に落ちたはずなんだけど起きたらいないし。
まああいつの事だからどっかで生きてるんだろうけど、心配でさ。」
「神威ほど強いやつが人1人に執着するとは。
その男がどれ程の術を使うのか見てみたいものだ。」
「…女だよ。」
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ナルシスト - とても面白くていい小説ですね!これからも頑張ってください! (2020年4月17日 14時) (レス) id: 9f29b33a37 (このIDを非表示/違反報告)
mio - 更新頑張ってください!応援しています!! (2020年3月16日 15時) (レス) id: 2668335830 (このIDを非表示/違反報告)
いるあ(プロフ) - とても面白いです。この感じだとオチは神威なのでしょうか?神威だととても嬉しいのですが、、、楽しみに更新を待っています。 (2020年2月16日 11時) (レス) id: 8f6ad57d8f (このIDを非表示/違反報告)
4o(プロフ) - 妖精・ナルルさん» ありがとうございます!これからも少しずつ更新しますのでよろしくお願いします( . .)" (2020年2月7日 2時) (レス) id: 14a215dd40 (このIDを非表示/違反報告)
妖精・ナルル - 面白いです! (2020年2月6日 21時) (レス) id: 428de63203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:4o | 作成日時:2020年1月31日 4時