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「ねー!ちょっと待って!」




「もう十分待ってるだろうが。
さっきまではぴーぴー泣いてたくせに、今度はワーワー騒ぎだして。」





病院につき、藍沢から一通りの診察をされた。

幸い頭は打ってなく、手足の擦り傷だけで済んだ。

だが、ただいま藍沢に洗浄、消毒されそうだというピンチである。

私だって医者だから、やらないといけないのはわかってるけど、怖くてなかなか処置を受けることができない。




「心の準備が!」



「ったく、いつになったらできるんだよ。」




ため息をつきながらもなんだかんだちゃんと待ってくれる藍沢は、やっぱり優しい。





「A先生。結局やらないといけないんですから、さっさと終わらせましょうよ。」




「だって、怖いもん」




「まったく、子供ですか。」





「あっ!A先生!大丈夫?!」



病院についてから結構な時間が経っていたらしく、カンファレンスをしていた白石たちも戻ってきた。




「なに?あんたまだ洗浄もしてなかったの?」




「怖がってなかなかさせてくれないんですよ。」




「普段、もっと生々しいことしてるのにな笑」




「うるさい藤川!やるのとされるのは全然違うの!」




「そういえばA先生。なんで自転車なんかで転んだの?なんか体に異変ある?」




白石がいつになく真剣な顔で聞いてくる。

体のこと、そんなに心配してくれてるんだ。

これ、本当のこと言ったら怒るかな?

ま、言うしかないけどさ。



「実はさ、今日すごく気持ちいい天気だったじゃん?
自転車飛ばしたくなってさ、坂道をブレーキかけずにペダル漕いでブッ飛ばしたの。
そしたらなんか曲がり角もそのまま曲がれる気になってさ。曲がったらこれ。
まあ、普通に考えてスッゴいスピードで急に曲がったら、そりゃ転ぶだろって感じなんだけどね笑」





あ、ヤバい。怒ったのは白石だけじゃない。

この場にいる全員がキレてる…





「痛い痛い痛いっっ!」




ちょっ!藍沢!なんでそんなに鬼の形相で思いっきり洗浄液かけて消毒の綿押しつけてんの?!




「悪い。バカに塗る薬を切らしてるから、これで我慢してくれ。」




「痛いって!」




「心配して損した!」



「白石までそんなに怒んないでよー」



「なんでA先生が医者になれたのか…」



「ほんとバカっ!」



「もー、みんなゴメンって」









おまけ



翌日



「なにこれ?」



「私たちからの差し入れです。」




冴島さんから渡されたタッパーには、食べると頭が良くなると言われている食品の数々が詰まっていた。

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ピノノン - 面白かったです!  更新頑張って下さい! (2017年8月21日 15時) (レス) id: c2ecbf037a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽん | 作成日時:2017年8月15日 22時

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