通勤途中の… ページ4
いつもの通勤路を自転車で駆け抜ける。
今日はいい天気で気持ちいいなー。
よし、下り坂飛ばしちゃおっか!
いつもならブレーキを握りしめてゆっくり下ってく道を、ノリノリの今日はブレーキをかけず、むしろペダルを漕いで走りさる。
風を切る感覚がこの上なく気持ちいい。
あとはここの角を曲がったら病院だ。
ここも今日はスピード殺さずに曲がってみようかな!
そう思って曲がったと思ったが…
気づいたら私は道路に血まみれで倒れていて、側には自転車が横たわっていた。
やっちゃった…痛い…
痛みとどんどん流れてくる血液に恐ろしくなって、涙が止まらなくなってしまった。
とりあえず、誰かに連絡しないと…って、スマホまでバッキバキになっちゃったよ…
怪我してるせいで、病院まで歩けそうにないし…
途方にくれていると、心配してくれたのか一台の車が止まってくれた。窓越しでよく見えないけど、どうやら運転手さんが降りてきてくれたみたいだ。
助かった…
ん?あれ?
駆け寄ってしてくれた救世主は、なにやら見覚えがある。
「大丈夫ですか?私はすぐそこの病院で勤務している医者の藍沢です。」
やっぱり藍沢だ
「あいざわーグスッ」
むちゃくちゃ不安で仕方なかったときに知り合いの顔をみたからホッとしすぎて、藍沢から引かれるほど泣きついてしまった。
「よしよし落ち着け、まず落ち着け。」
「ヒクッ…びっくりしたぁグスッ」
「とりあえず病室にいくぞ。車乗せてやるから。」
「グスッ…でも、自転車」
「電話で藤川にでも取りに来させるから心配するな。」
普段は意地悪ばっか言うのに、こういうときばっか優しいからズルい。
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ピノノン - 面白かったです! 更新頑張って下さい! (2017年8月21日 15時) (レス) id: c2ecbf037a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽん | 作成日時:2017年8月15日 22時