でこぼこ家族 (ページ7)

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しばらく山下先生とみんなでおしゃべりしてたんだけど、そろそろ弟たちが寝る時間になった。

祐くんに関しては、山下先生の膝の上ですでに寝かかってるけど…笑

いつも、祐くんだけはもっと早く寝るんだけど、今日は山下先生がいるからって、ベッドに行きたがらなかったんだよね。

「ほら、そろそろ寝る時間だよ？」

「はーい。おやすみ」

「おやすみ」

ぞろぞろとベッドに行く三人。

「祐くんも、ベッドで寝よ？」

「ぃや…せんせーといる……」

あとは祐くんだけなんだけど、ベッドにいかせようと声をかけてみるも、グズるだけだ。

でも、もう夜も遅いから、いつまでも山下先生をひき止めてしまう訳にもいかない。

「先生、お家に帰らないといけないからさ。」

「いいよいいよ。もうちょっとここにいるから。」

「すみません。」

それを聞いて安心したのか、祐くんはまた、眠りモードに入っていった。

「また寝ちゃいましたね。」

「いっつも診察するときも、こんなになついてくれたらいいのにね笑」

祐くんは山下先生の服を握りしめ、寝ている。

「最近どう？仕事にはなれた？」

「まだまだですね。学ぶことばっかりで。
でも、充実はしてます。
祐くんも、最近は調子が良くて。
おかげでイタズラに手を焼いてるんですけど笑」

「そっか。よかった。
いろいろとお疲れ様。無理だけはしないでよ。
はじめてあったときみたいにさ。」

こういうとき、がんばれじゃなくて、お疲れ様っていってくれるあたり、好きだな。

「はじめてあったときかー。懐かしいですね笑」

それは高３の9月、お父さんの病気がだいぶ進行したころのことだった。