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「この子が弟くん？
えーっと、上から慶一郎くん、貴久くん、成亮くん、祐也くんか。
僕は、国分太一っていいます。よろしくね。」
「よろしくお願いします。」
「よろしく！」
パソコンに入ったカルテをみながら確認する国分先生に挨拶を返す慶ちゃんとたか。
「ほら、しげ、国分先生に挨拶は？」
「……よろしくお願いします」
しげは人見知りを発揮し、私の陰でぼそぼそと挨拶をする。
「よろしくね。」
そんなしげにも、国分先生は目線をあわせて優しく話しかけてくれている。
「祐也ー。先生にお顔みせよ？」
「やー！」
祐くんはお兄ちゃん達の励ましで少し機嫌を持ち直したと思ったものの、やっぱり注射は嫌みたいで、待合室で待っている間にまたグズグズちゃんに戻ってしまった。
おかげで、山下先生から離れようとしないし、顔を見せるように促されても、すごい勢いで拒否している。
「あらら。嫌われちゃったかな？
とりあえず、お兄ちゃん達から終わらせようか。
最初にもしもしするから、慶一郎くんからここに座ってね。」
グズってる祐くんをよそに順調に聴診が終わっていく。
「よし、みんな問題ないね。
じゃあ、お注射しよっか。
どうする？怖かったらお姉ちゃんに抱っこしてもらう？」
まあ、祐くんはさっきからずっと山下先生の腕の中で、私すごく手持ちぶさただしね。
抱っこしててあげても……
「大丈夫です」
「たかも」
「しげも」
なんだよ…ねーちゃん、寂しいじゃんか！
「そっか。じゃあ、慶一郎くんから」
診察椅子に座る慶ちゃん。
「チクッとするよー。」
うわー、痛そう…
「はい、おしまい。よく頑張りました。」
「ありがとうございました。」
お礼までちゃんと言えた慶ちゃん。
その後、たかとしげも泣かずに無事終わらせることができた。
子供が大きくなるのって、本当にあっという間なんだなって実感する。
昔はみんな大泣きだったのにな
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作者名：ぽん | 作成日時：2017年5月22日 16時
