ケンカ ページ8
成亮side
「ねー！ちゃんと聞いてる？！」
家に来て、かれこれもう一時間も俺の部屋で同じような話をしてくる手越に、うるさい、お前はウザい系の彼女か、なんて思いつつもその言葉を飲み込む。
今の祐也にこれ以上火に油を注ぐようなマネをしたくない。
どうやら、貴久くんとケンカして、家出してきたらしい。
今日は家に帰らないもん、なんて言いながらもスマホしか持ってきていないあたり、すごく祐也らしい。
「シゲ！」
「だーっっ！もう！耳元で叫ぶんじゃねーよ！」
「絶対聞いてなかったでしょ！」
「聞いてたって。
アレだろ？貴久くんから、体育のサッカーをやるなって言われてたんだけど、やったことがバレたんだろ？」
「やりたかったからやっただけじゃん！
何にも起こらなかったのに、ダメダメってばかっかり。」
「ま、心配してるだけだろ」
「心配して欲しいなんて頼んでない！」
めんどくせ〜…
いっそ清清しいほど典型的な反抗期だ。
ん？階段を上ってくる音がする。
兄貴、帰ってきてくれたのか？
よし、これで祐也から解放される。
「シゲちゃん、入るわよ。」
なんだよ！母さんかよ！
「祐くん、家でご飯食べていく？」
「いただきまーす！」
「は〜い。美味しいの作るから待っててね。」
それだけいうと、母さんはすぐに下に戻っていった。
「シゲちゃんのお母さん可愛いよね。
ふわふわしてて、天然な感じで。」
「うるさい。お前までシゲちゃんって呼んでんじゃねーよ。
ふわふわしてて天然な感じが可愛いって言っていいのなんて、若いうちだけだろ。
50くらいのオバさんは対象外。」
「シゲひっど〜い」
いやいや、自分の母親をふわふわしてて天然で可愛い、なんていう男子高校生がいたら、逆に危ないだろ。
「ところで、食後の薬持ってきたのかよ。
持ってないなら泊めねーぞ。」
「一回くらい飲まなくても平気だもん。」
埒があかない。
兄貴に電話して帰ってきてもらおうかな。
そう考え、スマホを手に取り兄貴に電話しようとしたところで、兄貴からのLINEに気づいた。
『今日はまっすーと飲んで帰るので遅くなります。母さんにもご飯いらないって伝えといて。』
貴久くんも祐也も、ケンカをすると俺ら兄弟のところにくるのは昔から変わらない。
『りょーかい。祐也もこっちに来てるから。』
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美香 - 更新楽しみにしてます！ (2020年3月14日 3時) (携帯から) (
レス) id: bc9b7c2b95 (このIDを非表示/違反報告)
手越祐也 - 更新楽しみに待ってます！ (2019年5月12日 23時) (レス) id: 3064372c7c (このIDを非表示/違反報告)
ころ - 更新楽しみに待っています！大好きなお話でとても応援しています！ (2019年2月26日 21時) (レス) id: 50a9274538 (このIDを非表示/違反報告)
てい - 更新待ってます、！ (2019年2月24日 17時) (レス) id: c764ff513e (このIDを非表示/違反報告)
あゆ - いつも更新楽しみにしています！！手越くんが風邪をこじらせて肺炎になって入院するお話が読みたいです！これからも応援しています！！ (2018年8月24日 18時) (レス) id: 50a9274538 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作成日時：2018年6月3日 19時
