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貴久side
「どうも〜」
当直終わりに小山から連絡をもらい、祐を迎えにきた。
せっかく心臓の方の調子が戻って、学校に行けるようになったのに、風邪引いちゃうとはな。
「祐、お迎えきたよ。」
「呼ばなくていいって言ったのに…」
小山が祐の寝ているベッドサイドに寄ると、祐はふてくされて布団を頭から被った。
「高熱なのに布団被ってたら熱いでしょ？
わがまま言わないの。
また良くなったら学校行こう？」
祐が熱を出していることもあり、優しく言ってみたけど、出てくる気配はない。
しかも、布団の中からは重たそうな咳をしている音が聞こえてくる。
仕方ない、実力行使に出るか。
「っっ…ばかぁ」
ムリヤリ布団を剥ぐと、熱のせいか悔しさのせいか、涙目でこっちを睨んでくる。
そんな顔で睨んだところで、可愛いだけだぞと言ってやりたい。
まあ、これ以上機嫌を損ねてられないから、言わないけどさ。
「じゃあな。また元気になったらおいで。」
ベッドから動こうとしない祐を抱っこし、鞄は背中に背負い、保健室を出た。
食が細い祐は、とても軽い。
「いつから具合悪かったの？」
「……」
だんまりか。
それにしても、体熱いな。
また熱が上がってきてるかも。
車の助手席に祐也を乗せ、背もたれを倒し、病院へ急ぐ。
背もたれを倒すのには、姿勢が楽だって理由だけじゃなく、窓からの景色がみえなくなり、病院に向かっていることに気づかなくなるからって理由もあったりする。
「ついたよ。」
あえて病院に、とは言わずに祐を車から降ろす。
「…家じゃない…」
「早く学校に行きたいなら、お薬飲んで早く治さないと。」
そう言ってみたものの1歩も動かない祐を、再び抱っこして小児科外来まで連れていく。
あいかわらず、小児科外来は混んでいる。
これでは、結構待ち時間が長そうだ。
「祐、辛かったら俺にもたれてていいよ。」
そういうと、相当辛いのか素直に俺の肩にこてんと頭を乗せてきた。
「……ｸﾞｽｯ…ﾋｸｯ…」
あ〜あ、泣き出しちゃったよ。
「どうした？辛い？」
熱が出ると、心も弱るからな。
「…がっこ…いきたかった…ｸﾞｽｯ」
「また元気になったら行けるよ？
だから、頑張って早く治そうな。」
頭をポンポンしながらあやしていると、祐はウトウトし始め、やがて眠った。
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美香 - 更新楽しみにしてます！ (2020年3月14日 3時) (携帯から) (
レス) id: bc9b7c2b95 (このIDを非表示/違反報告)
手越祐也 - 更新楽しみに待ってます！ (2019年5月12日 23時) (レス) id: 3064372c7c (このIDを非表示/違反報告)
ころ - 更新楽しみに待っています！大好きなお話でとても応援しています！ (2019年2月26日 21時) (レス) id: 50a9274538 (このIDを非表示/違反報告)
てい - 更新待ってます、！ (2019年2月24日 17時) (レス) id: c764ff513e (このIDを非表示/違反報告)
あゆ - いつも更新楽しみにしています！！手越くんが風邪をこじらせて肺炎になって入院するお話が読みたいです！これからも応援しています！！ (2018年8月24日 18時) (レス) id: 50a9274538 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作成日時：2018年6月3日 19時
