いつもの朝 ページ1
貴久side
ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ！！ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ！！
日勤の日の朝は、いつも目覚まし時計にたたき起こされる。
目覚まし時計を止めて、ふと隣をみると祐は既に目を覚ましているようだった。
今日は起きるの早いな、なんて思いながら、俺もリビングに向かう。
俺たちの母親は、祐を産むときに亡くなった。
もともと、心臓が良くなかったらしい。
それは祐にも遺伝したようで、祐は6年前、10歳になるまでずっと入院をしていた。
父親の方は、母さんが亡くなったショックにより、俺たちを置いて家を出ていった。
俺はというと、親戚の家をたらい回しにされながら18まで育ててもらい、大学進学と共に一人立ちした。
幸いなことに、返済不要な奨学金をもらうことができ、20になった時に、退院できることになった祐を引き取った。
祐がずっと入院していたことは、良いことではないが、おかげで厄介者扱いされてたらい回しにされなかったということを考えると、少しは良かったと感じる。
それ以降は、ずっと祐と二人暮らしだ。
いまでもときどき、祐が入院することはあるけど。
「タカにぃ！おはよ！」
リビングに行くと、既に制服をきた祐が笑顔でこっちを振り向いた。
「おはよ。なんでそんなに早いの？」
「だって、今日久しぶりの学校だもん！」
退院したからといって、完治した訳ではない祐は、日常生活にもいろいろと制限がある。
また、体調が優れない日もあるから、元気なこと同じように毎日学校に行くことはできない。
それにしても、高校生にもなって学校が楽しみで早く起きるとは。
反抗期に入ったとはいえ、まだまだ可愛い。
「久しぶりだからって、あんまりはしゃぎすぎるなよ。
体調ノートは書いた？」
「あ！忘れてた！」
慌てて取りに行く祐の後ろ姿に、思わず苦笑いする。
当直だったりして、朝に直接祐の体調をチェックできない日もあるから、祐には毎日体温と血圧、その日の体調を記録しておくようにいってある。
ちなみに、嘘を書いていたら入院って脅してあるから、思ったよりも正直に書いてくれている。
さて、俺はメシでも作るかな。
俺一人のときは適当だった飯も、祐と暮らすようになってからバランスを考えて作るようになった。
「メシ、できたから食べよ。」
「はーい。」
いつもは食が細くてなかなか食べてくれない祐も、今日は学校に行けるということで機嫌がいいから、残さず食べてくれた。
「いってきまーす！」
「無理は禁物だからね。」
そういうと、不服そうな返事が返ってきた。
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美香 - 更新楽しみにしてます！ (2020年3月14日 3時) (携帯から) (
レス) id: bc9b7c2b95 (このIDを非表示/違反報告)
手越祐也 - 更新楽しみに待ってます！ (2019年5月12日 23時) (レス) id: 3064372c7c (このIDを非表示/違反報告)
ころ - 更新楽しみに待っています！大好きなお話でとても応援しています！ (2019年2月26日 21時) (レス) id: 50a9274538 (このIDを非表示/違反報告)
てい - 更新待ってます、！ (2019年2月24日 17時) (レス) id: c764ff513e (このIDを非表示/違反報告)
あゆ - いつも更新楽しみにしています！！手越くんが風邪をこじらせて肺炎になって入院するお話が読みたいです！これからも応援しています！！ (2018年8月24日 18時) (レス) id: 50a9274538 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作成日時：2018年6月3日 19時
