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その日は一日、痛み止めを飲みながら乗りきった。
授業が終わって祐也と一緒に帰り道を歩いているんだけど、帰ってからのことを考えると自然と足取りが重くなる。
「ねえ、本当に大丈夫なの？」
「大丈夫だって。入部届け分の働きはするから。安心してな。」
いつもなら疑うその言葉も、すがるところが祐也しかない今、信じるしかない。
「それより、まだ痛いの？」
ちゃっかりそういうことを訊いてくるところで、医者だったことを思い出させられる。
それでも、他のお医者さんよりはずっと話しやすいんだけど。
まだ卵だからか。
「痛み止め飲んだもん。」
「じゃ、もう1つ助けてあげる条件。
ちゃんとタカにぃに診てもらうこと。」
「それじゃ、朝に逃げてきた意味がないじゃん。」
「でも、優しいタカにぃか、怒ってるタカにぃかって、大事なところでしょ？」
「そりゃそうだけど。」
その後も、学校のことやサークルのことを話しているうちに、家についてしまった。
時刻はもう6時半。タカくんも日勤だったのなら家にいる時間だ。
「タカくん、今日当直だったりしないかな？」
「しないでしょ。朝、普通に仕事に行ったし。」
「ほら、いきなり病院に泊まることにしたとかさ。」
「そうだったら連絡くれるよ。
大丈夫だって、俺がなんとかしてやるから。」
そう言った祐也がドアを開けると、怒りのオーラを放ったタカくんが、いらないお出迎えをしてくれた。
「祐也ぁ〜」
そんなタカくんが恐すぎて、咄嗟に祐也の後ろに隠れる。
「タカにぃ、ただいま。
Aなんだけどさ、あんまり叱らないでやってよ。」
「は？なんで？
自分の体も大切にできないのに。
優しくするのと甘やかすのは違うから。」
怒った顔を壊さずに祐也にそう告げたタカくんは、私の手を引っ張って自分の部屋に連れていく。
その連れて行き方に、朝のような優しさは微塵も感じられない。
もー！祐也のバカ！役立たず！
「タカくん…」
「早く膝を立てて横になって。」
タカくんの威圧感により、私は渋々横になった。
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はるあ(プロフ) - 今後の更新も良かったらしてもらえたらとても嬉しいです^ - ^作品凄く面白いです！ (2018年9月4日 12時) (
レス) id: 6620f45835 (このIDを非表示/違反報告)
名無し94291号(プロフ) - 毎回毎回楽しみにしてます！ (2018年3月22日 21時) (レス) id: 6620f45835 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作成日時：2018年3月7日 22時
