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「ほら、お尻出して。」
浣腸を置いた慶ちゃんはあっという間に帰っていき、部屋には再び、ツノをはやしたタカくんと二人きりになった。
お尻を出せって言ってるけど、恥ずかしいし、浣腸が嫌だしでなかなか動けない。
「タオル掛けてるだろ。
なるべく恥ずかしくないようにするから。
俺からされるのが嫌だっていうなら、女医さんのいる病院を探すけど。」
ツノを引っ込めて、微妙に優しさを出してくるからズルい。
いや、この優しさに便乗しちゃえば…
「じゃあ、もうちょっと様子を見てみるね。」
「は?なに言ってんの?」
やば、ツノ復活させちゃった。
「俺がするか、他の医者を探すか、選択肢はその2つだけだから。」
うぅ…恥ずかしいけど、知らないお医者さんって怖いし…
「どっちにする?」
「……タカくん」
恥ずかしいけど、タカくんなら他の先生にされるより怖くはない。
タオルの下で、モゾモゾと下着をずらした。
恐怖で体は震え、目には涙が溜まってくる。
「じゃ、頑張るよ。
もう、緊張しすぎ。吸ってー、吐いてー
そう、そのまま深呼吸ね。」
タカくんと共に深呼吸をした瞬間、お尻の方に気持ち悪さと痛みを感じ、頭がパニックになる。
「ムリムリ!もうおしまい!」
「あとちょっとね〜、はい、おしまい。
トイレはまだ待ってね。」
「ムリ!行ってくる!」
「ダーメ」
タカくんの手を振り切ろうとするけど、男の人の力には勝てなくて、身動きが取れない。
しばらくタカくんと格闘していると、ようやくお許しが出た。
急いでトイレに走り、部屋に戻ってきた頃にはくたくたになっていた。
「もう一回お腹見たいから、横になって。
もう、痛くないと思うから。」
「思うってだけじゃ嫌。」
「ったく、自分の立場、分かってる?
厳しく言わなくちゃ、できないの?」
もう一度タカくんが鬼になるのは、何としてでも避けたかったので、大人しく言うことを聞いておくことにした。
タカくんがお腹を触っていく。
この感覚は、何度やっても慣れることはない。
「うん、大丈夫だね。
よく頑張りました。」
「子供扱いしないでよ!」
頭を撫でてくるタカくんになんだか腹が立つ。
「だって、震えて泣いちゃうほど怖かったんだろ?」
「もー!」
悔しいけど、反論できない。
「ごめん、からかい過ぎたな。
これに懲りたら、次からは早めに言うんだぞ。」
「はーい。で、祐也の話は?」
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はるあ(プロフ) - 今後の更新も良かったらしてもらえたらとても嬉しいです^ - ^作品凄く面白いです! (2018年9月4日 12時) (レス) id: 6620f45835 (このIDを非表示/違反報告)
名無し94291号(プロフ) - 毎回毎回楽しみにしてます! (2018年3月22日 21時) (レス) id: 6620f45835 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:作者 | 作成日時:2018年3月7日 22時