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「おはようございます。」
「お、成亮くん。久しぶりだね！
可愛い女の子まで連れちゃって。」
立ち寄ったお店は、成亮さんの行きつけのお店のようで、店員さんが親しげに話しかけてきた。
「小さい頃から、親父とここに来てたの。
俺、この間結婚したんです。で、妻です。」
へぇ、そういえば小さい頃にお父さんと釣りに行ってたって言ってたな。
釣具店なんて来るのは初めてで、見たことのないようなものがいっぱいあった。
「こっちがエサのコーナーね。
今日は撒き餌にしようかな…」
考えている成亮さんの隣で、どんなものがあるのか見渡していたとき、想定外のものがいきなり目に入ってきて私は大きな声を出してしまった。
「虫！虫！生きてる！」
怖くて棚から距離を取る。
「びっくりした。
あの虫も餌だよ。ケースに入っているから、そんなに怖がらなくても。」
「だって、ミミズみたいなのが蠢いてる！」
「ミミズじゃないんだけどね。
そんなに気になるならこれにする？
…ごめん、そんなに怒らないで。」
怒っているのが伝わったようで何よりだ。
結局、エサは撒き餌という釣り竿のケースに入れるタイプのものにした。
釣具店から海はすぐで、5分くらい車に乗っているうちに、ついた。
日曜ということもあり、一人で来ているオジさんや、お父さんと子供など、人がちらほらいた。
「成亮さんも、小さい頃あんな感じだったの？」
釣りをしているお父さんの横で、あちこち行ったりお父さんにイタズラをしたりしている男の子を見て訊ねる。
「俺は黙って隣に座ってたかな。
Aさんこそ、あんな感じだったんじゃない？」
「う〜ん、私は家族で遊びに行くってのがあんまり無かったからな。
でも、パーティとかに行ったら抜け出すタイプだった。
暇なんだもん。」
たまに、お父さんの仕事関係のパーティに参加させられることがあった。
固くて固くて大嫌いだったから、すぐに抜け出してホテルを探検してたんだよね。
「今も変わんないね。
抜け出すのがホテルから病室になったけど。」
「別に、昔から病室も抜け出してたもん。」
「それ、反論になってないから。
子供が産まれて、Aさんに似てたらあんな感じの親子になるのかな。」
子供？いま、子供産まれたらって言った？
成亮さんとの子供がいたら、すごく可愛くて幸せなんだろうな、と思っていた。
だけど、子供が欲しいなんて考えてるのは自分だけだと思っていた。
自分で言って赤くなってる成亮さんをみて、ちょっと嬉しくなった。
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ぱる - いつも楽しく読ませていただいています！リクエストなのですが、主人公ちゃんが高熱が出てしまって、辛くて成亮くんに伝えようと思うけど、成亮くんが忙しくて主人公ちゃんが言えなくて、成亮くんが家にいない時に家の中で倒れちゃうようなお話が読みたいです！ (2019年9月14日 18時) (
レス) id: d682aba4cc (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - このお話大好きです！！何度も読み返してます^ ^更新楽しみにしています！ (2019年8月29日 4時) (レス) id: 12bc81e91e (このIDを非表示/違反報告)
さくら - このお話とても好きです(*^^*)更新楽しみにしています！大変だと思いますが無理せず頑張ってください！ (2019年6月2日 10時) (レス) id: 6473092b8f (このIDを非表示/違反報告)
なや - 更新待ってます (2019年4月7日 9時) (レス) id: 370aedeca5 (このIDを非表示/違反報告)
みけねこ(プロフ) - 加藤さんが優しくてとても楽しく読めました。また優しい加藤さんのお話待ってます。 (2019年3月13日 18時) (レス) id: 5ac0d2c424 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作成日時：2018年9月28日 22時
