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入院って本当に最悪だ。
暇だし点滴されるし、おまけに興味も何もない栄養素の勉強までさせられるらしい。
ご飯も、成亮さんはちゃんと食べろっていうけど朝から食べる気にはならず、看護師さんが覗きに来る前に配膳車に戻すことにした。
早くしないと、成亮さんが病室に来ちゃう。
部屋を出て、配膳車があるところへ向かう。
…あ。一足遅かった。
「おはよ。いまご飯食べたとこ？」
「うん。じゃ！」
蓋を取って確認される前に、急ぎ足でその場を去ろうとした。
だけど、成亮さんがそんなに甘い訳もなく…
「待った。ちゃんと食べたの？」
やっぱり呼び止められて中を確認されてしまった。
「薬もあるけど、基本は食事なんだからちゃんと食べてよ。」
「朝からこんなに食べなくても平気だもん。
それに、こんなに食べれない。」
「普段から不規則な食生活をしてるからでしょ。
部屋に戻って食べるよ。」
成亮さんは、お盆を私からとりあげて病室へ行ってしまう。
私もついていくしかなかった。
「ねー、まだ退院できないの？」
「まだ退院できないっていうか、昨日入院したばっかじゃん。」
成亮さんは笑ってるけど、笑い事じゃない。
「まあ、今日は栄養指導もあるからそんなに暇しないと思うよ。」
「その栄養指導って、何すんの？」
「貧血予防の食品とか、規則正しい食生活についてのこととか。」
「つまんなそう。
私が知らなくても成亮さんが知ってるんだからいいじゃん。」
マズい、成亮さんの顔が変わった。
「そういう問題じゃないでしょ。
また無理して倒れられても困るし。
どれだけ心配したのか分かってるの？」
「うん、分かった、分かったから。」
長くなりそうなヤツだと思って途中にそう挟むけど、分かってないから言ってるんだと一蹴されてしまった。
「俺だって入院してるより家にいてくれる方がずっと嬉しいんだから。」
最後は得意の言い逃げで部屋を出ていった。
もうすぐ回診の時間なのに、次はどんな顔をして入ってくるんだろう。
少し待っているとドアがノックされ、看護師さんと一緒に成亮さんが入ってきた。
成亮さんはまだ少し照れている。
ちょっと遊んでみようというイタズラ心が湧いてくる。
「かとーせんせー、退院まだですか？
早く帰ってきて欲しいんでしょ？」
「ちょっと！それは！」
看護師さんの前と言うこともあって、かなり慌てている成亮さんを見れた。
かなり歳上なんだけど、こういうところは可愛いって思っちゃう。
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ぱる - いつも楽しく読ませていただいています！リクエストなのですが、主人公ちゃんが高熱が出てしまって、辛くて成亮くんに伝えようと思うけど、成亮くんが忙しくて主人公ちゃんが言えなくて、成亮くんが家にいない時に家の中で倒れちゃうようなお話が読みたいです！ (2019年9月14日 18時) (
レス) id: d682aba4cc (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - このお話大好きです！！何度も読み返してます^ ^更新楽しみにしています！ (2019年8月29日 4時) (レス) id: 12bc81e91e (このIDを非表示/違反報告)
さくら - このお話とても好きです(*^^*)更新楽しみにしています！大変だと思いますが無理せず頑張ってください！ (2019年6月2日 10時) (レス) id: 6473092b8f (このIDを非表示/違反報告)
なや - 更新待ってます (2019年4月7日 9時) (レス) id: 370aedeca5 (このIDを非表示/違反報告)
みけねこ(プロフ) - 加藤さんが優しくてとても楽しく読めました。また優しい加藤さんのお話待ってます。 (2019年3月13日 18時) (レス) id: 5ac0d2c424 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作成日時：2018年9月28日 22時
