さくらさん、はるあさんリク ページ13
話の内容上、リクを前後させていただきます。
この前の検診で成亮さんから言い渡された、新しい喘息治療。
発作が減ることはとても嬉しいことなんだけど、1つだけ大きな問題がある。
それは、その治療が注射だってことだ。
本当は行きたくないけど、サボったら怒った顔の成亮さんに家まで迎えに来られて、病院に引っ張られると思うと、来ざるを得なかった。
憂鬱な気分で受付をし、憂鬱な気分で検査を周り、憂鬱な気分で待ち、憂鬱な気分で診察室に入った。
……え？
「おはよ。あはは、びっくりしてる。」
成亮さんが座っているはずの椅子に座っているのは、何故か手越さんで、
「ちゃんと訳を話すから、とりあえず座りな？」
隣に立っているのは白衣をきた増田さんだ。
増田さんから誘導される形で、私は椅子に座る。
「え？どうしたんですか？成亮さんは？」
「あ？愛しのダーリンの方が良かった？」
「別にそういう訳じゃ…」
本当は成亮さんだと少しだけ診察への恐怖が薄れるのは、内緒だ。
「シゲ、今日はちょっと用事があってね。
だから、代わりに俺がやってあげる。」
そんな…
成亮さん、何にも言ってなかったのに。
急な用事だったのかな？
それにしても、だったら日にちずらしてくれたら良かったのに！
「シゲじゃなくて手越がやるけど、内容は同じだからそんなに怖がらなくても大丈夫だよ。
聴診するから、ちょっとだけ服捲くるね。」
「あ！ちょっと待って！」
服の裾に手をかけた増田さんを、慌てて止める。
「ここまでしか捲らないから。ね？」
増田さんは、胸の下を指さした。
これだと胸は見えない訳だけど、やっぱり聴診するためとはいえ、胸に聴診器を当てられるのは恥ずかしい。
「ちょっと我慢しててね。」
逃げたくても、増田さんはガッチリと私を押さえているしら手越さんの手はどんどん近づいてくる。
恥ずかしいし、怖いし、緊張するし、内心パニックだ。
「はい、終わり。
凄い緊張してたから、心拍数めっちゃ早かったよ。
あとはエコーね。上脱いでタオル掛けたら教えて。」
手越さんは、私をカーテンの中に入れてそう言った。
どうしよう…手越さんにエコーされるなんて恥ずかしすぎる。
でも、もしやらないって言って怒っちゃったらどうしよう？
悩みに悩んだ私は、恥ずかしさに必死に耐えながらエコーの用意をした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 386人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「NEWS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぱる - いつも楽しく読ませていただいています！リクエストなのですが、主人公ちゃんが高熱が出てしまって、辛くて成亮くんに伝えようと思うけど、成亮くんが忙しくて主人公ちゃんが言えなくて、成亮くんが家にいない時に家の中で倒れちゃうようなお話が読みたいです！ (2019年9月14日 18時) (
レス) id: d682aba4cc (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - このお話大好きです！！何度も読み返してます^ ^更新楽しみにしています！ (2019年8月29日 4時) (レス) id: 12bc81e91e (このIDを非表示/違反報告)
さくら - このお話とても好きです(*^^*)更新楽しみにしています！大変だと思いますが無理せず頑張ってください！ (2019年6月2日 10時) (レス) id: 6473092b8f (このIDを非表示/違反報告)
なや - 更新待ってます (2019年4月7日 9時) (レス) id: 370aedeca5 (このIDを非表示/違反報告)
みけねこ(プロフ) - 加藤さんが優しくてとても楽しく読めました。また優しい加藤さんのお話待ってます。 (2019年3月13日 18時) (レス) id: 5ac0d2c424 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：作者 | 作成日時：2018年9月28日 22時
