私と義兄の家族日記 (ページ1)

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変わった日常ページ1

「A！早く起きて！学校遅刻するよ！」

「……もうちょっと……」

「何言ってんの！ほら、起きた起きた！」

そういって、無理矢理私から布団を奪ったお姉ちゃん。

布団を奪われたら、起きるしかないじゃん。

小さい頃に親を亡くした私にとって、お姉ちゃんは親代わりだ。

親が亡くなったとき、私は親戚に引き取られるところだったのを、お姉ちゃんが無理矢理引き取ってくれた。

しぶしぶ自分の部屋を出てリビングへ行くと、既に朝ごはんが机の上に並んでいた。

「おはよ。」

この人は、お姉ちゃんの夫で、私からみたら義理の兄にあたる慶ちゃん。

12歳も歳が離れたお姉ちゃんが、5年前に同級生だった慶ちゃんと結婚して以来、お姉ちゃんと慶ちゃんと私の三人暮らしをしている。

周りからは可哀想だとか、変わってるとか言われるけど、私にとっては幸せな家族だ。

「おはよ。
聞いてよー、お姉ちゃん今日も起こし方めっちゃ荒いの。」

「Aが起きないからでしょ。
ほら、文句言ってないで朝ごはん食べなさい。遅刻するよ。」

「遅れそうになったら、慶ちゃんに車で送ってもらうもーん。」

「え？俺？笑」

「いいじゃん、可愛い妹のお願い！」

「ま、俺はいいけど、美沙子の顔見てごらん笑」

「ん？」

うわ～、あれはガチギレの顔だ。

「自分で行きます」

「その方がいいよ。」

ご飯を食べ終わる頃には、本当に急がないとマズイ時間になっていた。

「行ってきます！」

・

「お前、また遅刻かよ笑」

「うっさい。ギリギリセーフですー」

走って教室までたどり着き、息を調えている私に涼しい顔をして声を掛けたのは、幼馴染のシゲこと成亮。

ちなみに、シゲの兄のまっすーは、お姉ちゃんと慶ちゃんの同級生で、私たちの担任だったりする。

「おはよー、朝のHR始めるぞー。」

これが、私の日常だった。