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side小山
いつものLHRの時間、やまぴーがいきなり文化祭の実行委員を決める、なんて言ってきた。
もちろん、そんなの誰もやりたがらない。
「よし、じゃあ俺が考えてきたメンツに頼むぞ。黒板に注目！」
なんでだ？わざわざ黒板に書かなくても。
そしてなんと、黒板に書かれた実行委員の中には俺の名前。
その上一緒にやるのは、いまこのクラスで浮いてるような人ばかりだ。
増田くんは、他校で暴力沙汰を起こしてこの学校に飛ばされたという噂の不良。
加藤くんは、喋らない。
理由も、"喋らない"のか"喋れない"のかも分からないけど、とにかくクラス替えをして3ヶ月がたった今でも、加藤くんの声を聞いたことがある者はいない。
手越は小学校が一緒だったけど、中学は別々で、高校でもクラスが違ったから三年になるまで関わりがなかった。
サッカー部のエースだったけど、去年足を怪我してしまい退部したらしい。
それ以降めっきり誰とも関わらなくなったと、サッカー部の知り合いから聞いた。
小学校の頃の明るい手越は、もういない。
橘さんは、難聴で耳が聞こえないらしい。授業中はいつも寂しそうな、悔しそうな顔で窓の外を眺めている。
まあ、耳が聞こえなくなったら、そうもなるか。
ああ、橘さんがいるから黒板に書いたのか。
俺は、中学３年の頃の出来事がトラウマとなり、本音を言い、人と対立するのが怖くて仕方なくなった。
対立するくらいなら、自分が少し我慢をすればいい。
そうして争いを避け続けて3年、俺の周りには人がいるが、本当に友達といえる奴なんていなくなった。
こんな個性的でまとまりが無さそうな面々と実行委員をするなんて、無理だ。
でも、無理だ、なんて言えない。
言ってしまったらまた、あのときのようなことが繰り返されるかもしれない。
「じゃあ、よろしくな。」
ｶﾞﾝｯ
「勝手に決めてんじゃねーぞ。」
増田くんが机を蹴飛ばして立ちあがり、キレる。
なんだか羨ましくなるのは、気のせいだろうか。
「コイツらを選んだのには理由があるからな。
放課後、相談室に集合すること！
増田と橘は、サボると絶対後悔するぞ。」
ん？なんでだ？
まあ、俺には関係ないか。
増田くんはそれを聞き、舌打ちしながらだけどまた静かに座り直した。
「加藤もわかったか？」
"俺、無理"
加藤くんは、自分の意思を伝えるとき、いつも筆談だ。
「いいから、とにかく来い。
もうこれは決定事項だから。」
随分と強引な話だ。
評価、お気にいりよろしくお願いします。
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momo(プロフ) - これから、どこに発展していくのかめっちゃ気になります！お話の更新待ってます！ (2021年9月19日 9時) (
レス) id: a0b82fa00b (このIDを非表示/違反報告)
新世 - すごく面白いです！書いて会話するのがじれったくてドキドキしました!!シゲがどうしたのか続きが気になります。頑張ってくださいね！ (2017年11月7日 8時) (レス) id: ad8532904c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作者 | 作成日時：2017年9月11日 20時
