現代最高峰の陰陽師【GH】【少年陰陽師】 (ページ14)

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リンの言葉を聞いて桜を見た青年は凄く驚いたような顔をし、直ぐに眉間に皺を作った。
？？「酷い怪我ですが………。助手を助けて頂いたお礼です、病院まで運びましょう」
桜「あの、そんな大袈裟な怪我では…」
麻衣・リン「「病院に行ってください！！」」
麻衣とリンは大きな声で桜に言う。
桜「(自分で治療出来るのに。あっ、そう言えば……)谷山さん、さっきチャイムが鳴ってたよ」
麻衣「えっ？」
桜「私は大丈夫だから行っていいよ。じゃないと、遅刻だよ？」
麻衣「…………うそ――！！？」
この世の終わりみたいな叫びと共に走り出して、旧校舎を出た麻衣。
あまりの速さに桜と暁は呆気にとられる。

？？「…」
リン「…」
桜「……」
？？「では、病院に…」
桜「あの、大丈夫ですよ」
リン「いいえ、大丈夫ではありません。貴方、腕に何が刺さっているのかわからないのですか？」
？？「そのままだと、更に酷くなる。この近くに病院があったはず、行くぞ」
桜「貴方方に迷惑をかけるわけには……」
リン・？？「「病院に行きますよ/行くぞ」」
桜「………はい」(汗)
十二神将や鳳凰である飛鳥の神気や九尾の妖狐である暁の妖気を当てられても驚かないし、恐れなかった桜であったが、2人のとてつもない威圧感に負け、冷や汗をかきながら承諾した桜。

？？「…名前を名乗っていなかったな。僕は渋谷一也」
青年がいきなり、名乗りだしたことに桜は驚いていたが、桜よりもリンの方が驚いていた。
リン「(あのナルが自分から名乗った！？)」
ナル(以降、ナルで略す)「……君は？」
桜「……私は2年の上杉桜と言います(渋谷さんって顔立ちから見て、日本人じゃない。何か訳があって偽名を使ってるのかな？)」
ナル「上杉さんが助けてくれた僕の助手の」
リン「林興徐(りんこうじょ)です」
突然の自己紹介が始まったが、すぐに本校舎側の病院へと、リンが桜をお姫さま抱っこで連れて行った。

ナルの指示だったが、指示される前からリンは体が動き、桜をお姫様抱っこをした。桜は顔を真っ赤に染める。
いつもなら、十二神将(特に六合、騰蛇、青龍)が桜をお姫様抱っこすることがあったが、初対面の人にお姫様抱っこをされれば誰でも顔が赤く染めるだろう。
顔を赤く染める桜を見て、暁は"初で可愛い"や"こやつ(リン)！許可なしに桜を抱き上げるとは！！"などと複雑な思いをしていた。

待合室ではその場にいる看護婦、医師、患者さんからチラチラと、桜たちに視線を向けていた。