4:悪霊がいっぱい！？ ページ11
暁「桜、お主は何故校長に呼ばれておる？」
桜「まだ、何も聞かせれてないからわからないけど……。恐らく、旧校舎のことじゃないかな？」
暁「そう言えば、あったな」
桜「旧校舎の取り壊しの途中で事故や事件とか起こってるから、祟られているんじゃないかって校長先生は思って陰陽師である私にお祓いをしてもらおうと、考えているんだよ」
暁「勘か？」
桜「勘かな」
暁「お主の勘は当たるからな。間違いはないだろう」
桜は学校の坂を走りながら、桜の肩に乗っている子狐…否、九尾の妖狐こと暁と会話をしている。
しかし、一般人にとっては桜が1人で喋っている様にしか見えないのだ。
桜がふと、校舎の反対側にある木造の建物の旧校舎が目に入った。
桜「(まぁ、霊や妖怪の仕業ではないけどね)」
桜は走るスピードを落として校舎へと入って行った。
"コンコン"
校長「誰かね」
桜「２−Ｓ、上杉桜です」
校長「あぁ、入ってきてくれ」
桜「失礼します」
桜はドアを開け、一礼してから入る。
校長に桜は椅子へ座る様に言われ、腰掛けると校長はおもむろに口を開いた。
校長「上杉さんは、確か拝み屋の様な仕事をしていたよね？」
桜「え…まぁ、はい(陰陽師なんですけど;;)」
少し、うろたえながらも桜が肯定する。
校長「力を貸してくれないだろうか」
突然、校長は頭を下げた。
桜「えっちょっと、頭を上げてください。まずは話を聞かせてくれませんか？」
いきなりの行動に驚いた桜だったが、落ち着いて校長に尋ねる。
やっと頭を上げた校長は、鎮痛な顔でゆっくりと話しだす。
校長「実は旧校舎に幽霊が出るって噂があるらしくてね。旧校舎を取り壊す工事をしたいが、相次いで事故や事件が起こり、祟られている様だからなんとかして欲しい」
暁「(流石、桜じゃ)」
桜「(やっぱり、旧校舎のことね)……話の内容は分かりました」
校長「では…」
桜「ですが、実際に確かめないと手の施し様が無いので……」
校長「実は、先週調査の依頼をして、引き受けてくれた所があるのだが…」
桜「なら、その方々に任せたがほうが宜しいのでは？」
桜がそう言うと、校長は苦虫を潰した様な顔になり、重そうに口を開いた。
校長「そこの所長が、17歳なのだよ…」
桜「17歳…(私と同じ年…………まぁ、つまり………)心配、なんですね」
校長「うむ」
桜「(……仕方ない。)自分の学校の事でもあるので、とりあえず、引き受けます」
校長「！そうか、すまないね」
桜「いえ」
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作者名：カンナ | 作成日時：2016年7月31日 19時
