にじいろFamily #6

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青色side

とものおでこに手を当てると、いつも通りの体温が伝わってきた。

桃｢熱ある？｣

｢ない｣

桃｢じゃあ、のどが腫れちゃってるだけなんかな｣

｢なんでやろうなぁ…｣

緑｢げほっ、げほっ｣

｢泣いてると、咳止まらんくなるよ。｣

とものことを起き上がらせて、背中をとんとんする。

しんどそうに咳をするともが、可哀想でたまらなかった。


｢これ、病院行った方が早く治るよ？｣

緑｢げほっ、ぃゃ、｣

…まぁ、そう言われると思ってた。

桃｢あーって喉みてもらって、お薬もらって来よ？｣

緑｢んーんっ、ｸﾞｽﾞｯ｣

桃｢のど、いたいいたいなんやろ？｣

緑｢…んっ、げほっ｣

桃｢お熱出る前に行こうよ。｣

緑｢…ぅん、｣

悩みに悩んだ末、病院に選択を選べたとも。

えらい。

｢じゃあ、お着替えしようか。｣

緑｢りゅう、えらんで｣

｢俺？ええけど｣

ベッドから起き上がって、クローゼットを開ける。

ともの洋服たくさんあんねん。

桃｢流星、恐竜のやつ｣

｢えー、オーバーオールやない？｣

桃｢あ、たしかに｣

恐竜のやつって言うのは、着ぐるみ？みたいな洋服のこと。

恐竜になれる、みたいなキャッチフレーズの可愛いやつや。

じゃあ、今日の夜のパジャマは恐竜にしようかな。

｢はい、決まり。｣

濃いジーンズ生地のオーバーオールに、今日は寒いから白のダボってしたパーカー。

｢とも、立って｣

緑｢ん、｣

望に手を伸ばして、｢起き上がらせて｣って甘えるともに、激甘な望。

桃｢はいよ｣

｢それじゃ着替えられへんよ｣

ともを抱きしめたままでいるから、ともも俺も困ってる。

困ってるよ。


桃｢とも、早く治りますように｣

緑｢…あしたは、げんき…？｣

桃｢…うん。頑張ろ。｣

緑｢…とも、ちゃんとおくすり、のむ｣

桃｢わぁあ！えらいやん！｣

とものほっぺをぷにぷに触り始めた望は、今日はともへの愛が重そう。

｢とも着替えさせるので離れてください｣

そう言うと、不服そうに俺を見てともから手を離した。

緑｢りゅう、あのね、おくすりのむの！｣

｢うん、聞こえてたよ。えらいえらい。｣

緑｢かっこいぃ？｣

｢うん｣

…

｢…なに？｣

もっと言って、と言わんばかりに俺の事を見つめて何かを期待する、とも。

…褒めて欲しいんや(笑)

かわいい


｢お薬頑張って飲めるようになったら、マスクライダーなれるやん｣

…わかってる。俺だって意味わからないから。

何を言ってんのか分からない。

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