にじいろFamily #2

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桃色side

赤｢わぁあっ！｣

｢っと｣

転けそうになるだいの自転車を間一髪のところで支える。

｢セーフ｣

赤｢びっくりしたぁ…｣

｢はいよ。頑張れ｣

バランスを取り直しただいにそう声をかけると、強く頷いた。

｢で、ともは、やらんの？｣

緑｢ともはね、ありしゃんとおしゃべりするの！｣

｢あー、そうなんや。なんて言うてるん？｣

緑｢もうねんねしたいって！｣

確かに、ありの世界の労働は厳しそうやしなぁ。

｢ともはなんて言うてるん？｣

そう聞くと、ありに顔を近づけて、にこーっとほほえんだとも。

緑｢今ね、『おやすみなしゃい』って言うたの｣

『分かった？』と聞いてくる天使がずるい。

｢おん。分かったで｣

緑｢じゃあ、のんちゃん、ありしゃんとおしゃべりできる？｣

｢うーん、どうやろな｣

緑｢してみて！｣

ありに目で訴える。

『この子天使やろ』

蟻『その通りです。』

｢あ、とも、お話できたで｣

緑｢え！なんて言うてた！？｣

｢その通りです。やって｣

緑｢…？｣

｢んふっ、かわええなぁ？｣(ともが)

緑｢うん！｣(ありが)

ともと、ゆったりした時間を過ごしていると…

赤｢の、のんちゃ…！！｣


｢ん？…は！？え！？｣

緑｢わぁぁあ！すごい！｣

｢だい、自転車乗れたやんっ！！｣


声の方を向くと、だいが驚いた顔で、自転車を当たり前のように漕いでいた。

ムービーを撮りたいところだけど、それはまた後で。

今このスピードでだいが転けたら、あまりにも痛そうやしな。

赤｢のんちゃん、手、｣

限界そうなだいに駆け寄って、自転車をゆっくりと止める。

赤｢…乗れた…？｣

｢おん！すごいな、だい！めっちゃ上手になったなぁ？｣

赤｢…ｸﾞｽﾞｯ｣

｢…ぇ、どしたん？｣

赤｢ふぇっ、ｸﾞｽﾞｯ｣

｢なになに、ちょっ、そんな泣かんといてや｣

赤｢うわぁぁぁあああんっ｣

大声で泣き叫び始めただいを、慌てて抱っこして慰める。

｢だい、落ち着きって｣

そこまで言って気がつく。


｢淳太おらんやん…｣

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