だい、ヒーローになる ページ20
青side
…せいっ、りゅう、せ、…
めっちゃ名前を呼ばれて、体を揺さぶられて目が覚めた。
「…ん、？」
なんや…
目を開けると、
「…なに泣いとん」
望が、目に涙をためて上目遣いで見てきた。
桃「っ、りゅうせい、」
「なに…」
桃「あのな、ともが…」
ともの方を見ると、ともも、俺の方を見てきた。
「しんどいん？」
うるうるした目に真っ赤なほっぺた。
緑「ふぇっ、」
「あー、泣かんといて」
抱き寄せると、伝わってくる高い体温。
「望、」
桃「りゅうせい、俺、なにしたらええのかわからんくて…」
望プチパニック中。
これは、もう1人呼ばなあかんな。
「えっと、じゃあ、照史起こしてきて」
桃「うんっ、」
「照史だけやで。静かに起こしてきてな？だいとか起きてまうから。」
桃「ん、」
不安げに部屋を出ていった望を確認してから、とものおでこに手を当てる。
「…あつ…」
緑「りゅうせっ、やぁ…」
「いややなぁ、」
めっちゃ熱高いねんけど…
そりゃグズるよな
ガチャ
橙「もんち、おはよぅ」
緑「あっくん、」
橙「あー、しんどそうやなぁ？」
「めっちゃ熱高いと思う」
橙「マジで？朝なのに辛いな？」
俺らの会話を聞いてきた望がさらに不安そうに目から涙を落とした。
「望、そんな心配せんでも、大丈夫やで？(笑)」
桃「で、でも、」
橙「ふはっ、なに泣いとん？」
桃「俺、なにも出来ひん…」
あー、そういう不安な？
「じゃあ、体温計とか、冷えピタとか持ってきてくれへん？照史は、お粥とか作らなあかんから、望しか出来ひんのやけど…」
俺やってできるけど、今は、望に頼りたい。
桃「うんっ！」
さっきとは打って変わって目を輝かせる望。
頼もしいな？(笑)
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作者名：kana | 作成日時：2021年1月11日 23時
