#6.冬眠 ページ17
リン、リンリン
«黒点»である。
ことの経緯は夕暮れ時、アメシストとフォスの3人が見回りをしていた時だった。
疲れきったフォスフォフィライトに剣を教えようとしたその時、ソレは現れた。
«黒点»……。
アメシスト達は月人の中に乗り込み、凄腕と呼ばれるに値する程の綺麗な剣さばきを見せていた。
核となるデカい月人を斬った時、その中から出たのは……サファイアでできた、大きな、刃物。
詳しい形状は分からないが、2人はそれに挟まれ砕かれたのである。
「フォス…」
「走って…！」
四肢を砕かれて文字通り手も足も出ないアメシスト達をただ呆然と見るフォスフォフィライト。
自慢だったその足は、いざと言う時に動かなかった。
「どうして………」
「いや…」
「先生…」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ！！」
2人を回収して行く月人達。
フォスフォフィライトはただ手を伸ばすだけしか、それしか出来なかった。
そこまでが、フォスが語ってくれた。
俺達が駆けつけた時はボルツが敵陣を倒し、ダイヤ達がアメシストの欠片を拾っていた時だった。
「お前…何をしていたッ！！」
✧
「右！引っ張れ！」
「このくらい〜？」
「もう少し左」
「こんなもんかな〜？」
「もう少し右！」
「こっこれでどう！？」
「もう少し…上…あっ下だ」
「えぇ！？」
冬眠の準備、である。
我々宝石は光のない冬には活動できない。
だから全員で冬眠で冬を過ごす。
その間、当たり前だが月人は出る。
だが皆寝てる間どう耐えるのか？というと、冬には冬専用の宝石がいる。
«アンタークチサイト»。
硬度3、彼は暑さに弱く、冬以外は液体化している特異体質。
そして何より、彼は寒ければ寒いほど、強くなる。
✧
カッ、カッ、カッ
無機質な音が静かな校舎に響き渡る。
「おはようございます」
「おはよう、アンタークチサイト」
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小松(プロフ) - コメントありがとうございます！見た目の設定は作者の中ではなんとなーく決めておりますが、基本的には読者の皆様のご想像にお任せします！ (2020年9月7日 21時) (
レス) id: 4f95cc93a6 (このIDを非表示/違反報告)
陷(プロフ) - 続き気になりますっ！楽しみに待ってます！少し質問なのですが、見た目の設定とかってあるのでしょうか…？ (2020年9月7日 21時) (レス) id: cd18a981b6 (このIDを非表示/違反報告)
小松(プロフ) - あ！外すの忘れていました！ご指摘ありがとうございます！ (2020年8月31日 0時) (レス) id: 4f95cc93a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小松 | 作成日時：2020年8月30日 23時
