遥かなる旅路 さらば友よ ページ41
そこには、先程に打って変わって生き生きとしたDIOがいた。
きっと、ジョセフの血を摺ったのだろう。
「やはりジョースターの血は馴染むッ!今まで以上にしっくりきた……」
すると後ろから黄金のキリが浮かんだ。
それはだんだん、祖父、ジョセフ・ジョースターに似てきた。
『これ…から、これからDIOは、下にあるわしの体に何をしようと、逆上して冷静さを失っては行けないぞ。承太郎。わしのことは気にするな、なるようになっただけじゃ』
「じじいの、魂……!?」
『花京院はDIOのスタンドの謎をとき、わしはそれをお前に伝えた。もし皆がDIOと戦っていたらなら、一気に我々は全滅していた。お前は時の中で、少しは動けるようになっている。
2秒か、3秒…その時間を大切に使え。
これからDIOが何しようと、決して、決して怒ってはならんぞ……お前の方から攻撃すれば、自分を不味いことに追い込むぞ……承太郎』
「!」
『この旅行は、実に楽しかった……。
色んなことがあった。全く……ふふっ…本当に楽しかった……時間、じゃったよ………』
霧は、やがて形を崩し、薄くなり、消えていった。だが承太郎はあれを幻覚だとは思わない。
あれは確かに祖父の魂だ。祖父だ。
「おおい!どこを見ている?承太郎!」
その瞬間、DIOはジョセフの体内の血を全て抜き取った。
自らの養分にするために。
「や、野郎ッ………」
承太郎は怒りを隠そうとした、が。
無理だ。こんなんで怒りを耐えられるやつはそう言えねぇ!!!
「こんなことを見せられて!頭にこねぇやつはいねぇ!!!!」
「最終ラウンドだ……」
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作者名:小松 | 作成日時:2019年9月2日 18時