【ジョジョ】星と龍と世界【男主】 (ページ34)

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龍虎戦ページ34

ポルナレフは、完全に死を悟っていた。
バリアが外され、俺は逃げ遅れて死ぬんだと思っていた。

「―――完美の盾(パーフェクト・バリア)…バリアを硬くして、ポルナレフを守、れ！」
「ッ！？」

有り得ぬ言葉が聞こえた。
そのまま車はこちらに落下し続ける。
ドゴオオオン！と着地した音が聞こえる。ポルナレフはバリアで無事だが、2人はどうだろう。
承太郎は、かすり傷程度だった。
さて、肝心のAはどうだろう。
恐る恐るそちらを見る。
Aは倒れていた。
気を失っているのか。Aの左腕は骨が滅茶苦茶に折れているが、他は特に目立った怪我はないようだ。
咄嗟に逃げたのだろうか。
気がつけば、バリアも無くなっていた。

「お、おい、A…大丈夫か？」
「気を失っいるだけだぜ。今のうちに肉の芽を外す…やれやれだぜ。こんな時に限ってじじいの野郎がいねぇとは」

承太郎は、眉間にとび出ている肉の芽をつかみ、引っ張る。
血管に触手が入り込むが、承太郎は汗ひとつかかない。

『オラァッ！』

星の白金(スタープラチナ)の声でブチブチ、と、音を立て引っこ抜ける肉の芽。
2人は直ちにその場を去る。
承太郎は、意識を失ったままのAを連れて駆け足でその場をさった。

「……やれやれだぜ」