41話 ページ42
ASide
結局、楽しかった思い出を思い出していても、昨日は一睡も出来なかった。
朝起きて、ベッドから出る。
部屋に着いている洗面台で顔と手を洗って、またベッドに戻った。
昨日ベッドサイドにおいたころちゃんからもらったゼリーを取り出して吸う。
りんご味………。うま…
病院食も出されたけれど味が薄くて、食べれたもんじゃなかった。
まぁなんか申し訳ないから、少しは食べたけど。
冷蔵庫に入っている冷えた水を取り出して飲む。
そのままベッドサイドに置いて、テレビをつける。
まだ朝の7時前ってこともあってニュースぐらいしかやってないけど、静かな空間に一人でいるよりは音があった方がましだ。
何もすることがない………
漫画読みたいけど、左腕がぐるぐる巻きに固定されてるせいで読めないっすねこれは。
そういや、私は昨日撥ねられて2mぐらい吹っ飛んだらしい。
2m?3m?どっちかはあんま覚えてないけど。
これだと信号無視もしててスピード違反もしてそうだけどね。
轢いたやつが救急車呼んでくれた訳じゃなくて、近くにいた優しいサラリーマンが救急車と警察呼んでくれたらしい。
私も薄れてく意識の中で、私を撥ねた車が物凄いスピードで逃げていくのを確認したけどサラリーマンが車のナンバーとか覚えてたらしくて、あの後結局捕まったんだって。
サラリーマン優秀すぎない??
名前も教えてもらってないし顔もあんま覚えてないけど、またどこかで会えたらお礼したいなぁ……。
なんて考えてると、朝のニュースが終わってテレフォンショッピングみたいなのが始まってしまった。
さすがにつまんないからテレビを消して、スマホを手に取る。
イヤフォンをぶっ刺して、適当に画面をスクロールする。
『あなたへのおすすめ』欄に出てくるのはやっぱりすとぷりの動画や、メンバー個人チャンネルの動画だった。
私は目に入った、さとみくんの第五人格の動画を1から見ることにした。
.
.
だいぶ見たはずなんだけど、700本近くあるみたいでまだまだ再生リストの終わりは訪れないらしい。
ちらっと時計を見ると、もう10時半になっていた。
見始めたのが8時ちょっと過ぎだから2時間近く見てたことになる。
あー、ギガヤバいだろうなぁ……。
でも特にすることないし。
そろそろテレビ面白いのやってるんじゃ?
そう思い、テレビをつけてころころとチャンネルを変える。
………………………なんもやってねぇ!!!!
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作者名:瀬。 x他1人 | 作成日時:2019年8月19日 9時