４４午後の授業-10 ページ45
･
『あっ！』
いつの間にか、デクくんがいない。
なんと、あの黒霧向かって飛び出していた。
…速い。
「な…緑谷！！？」
「オールマイトから離れろ！！」
「二度目はありませんよ！！」
っ…私の“発生”で…何か…！
その瞬間、伸ばしてきた黒霧のその手に何かが撃ち込まれた。
「！！！」
「来たか！！！」
振り返るとそこにはたくさんのヒーロー達の姿が。
「ごめんよ皆
遅くなったね」
「飯田くん…！」
「すぐ動ける者をかき集めて来た
1-A クラス委員長 飯田天哉！！
ただいま戻りました！！」
『…助かった〜！』
私は“瞬間移動”でデクくんの元へよると、その足の怪我にキスをした。
「月居さん！！？」
『ごめん…やっぱ私じゃ治んないや。
骨折なんて治したことないしなー…』
「…おまえ、治せるの……？」
ふと上を見上げると死柄木弔が私を凝視していた。
「…まぁいいや、時間ないし。
あーあ…来ちゃったな…ゲームオーバーだ
帰って出直すか、黒霧…」
そう言って帰ろうとした二人目がけて、再び弾が撃ち込まれる。
「この距離で捕獲可能な“個性”は…＿」
そして、黒霧ではない『誰か』の黒い渦。
そこへ引っ張られていく死柄木弔。
この個性は…
「これは…」
「僕だ…！！！」
13号の個性。
「今回は失敗だったけど……
いいモノも見つけたし……」
そう言って私を見つめてくる死柄木弔。
「今度は殺すぞ
平和の象徴 オールマイト」
消えていく敵二人。
「君、“うち”に来てよ」
去り際に耳元でそう呟かれた。
『…』
私、目付けられたか
そして下を見ると地に這いながら震えているデクくん。
「…何も…出来なかった……」
『………』
悲しそうで、悔しそうなデクくんに私は何もかけてやれない
私たちにはまだ早すぎる体験だったし。
「そんなことはないさ」
ふと、隣から聞こえてくる声。
「あの数秒がなければ私はやられていた…！
また、救けられちゃったな」
そこには、とても痩せ細った人物が立っていた。
『……え、誰？』
ほんとに、誰？(真顔)
「無事で…良かったです…！」
『ごめん、状況が理解できない』
「月居少女…
勘のいい君にはそろそろバレるだろうと思っていた。」
『え、もしかしてオールマイト？』
…まじで？
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作者名：おもち
| 作成日時：2019年3月24日 23時
