２７戦闘訓練-8 ページ28
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『最初から説明して行くとですね…』
まず、ゆっくり歩きながら自分の分身をオールマイトの周りに５、６体程作り出す。
するとオールマイトが突然現れた私の分身に警戒し、意識はそちらへ集中する。
その間に私は個性で “瞬間移動” を自分自身に発生させ、「核」の元へ。
「すげぇ！！」
目をひん剥いて身を乗り出してきた切島くん。
いや、怖い怖い。
『…と言っても、“瞬間移動”の距離は限られるんだ
目の届く範囲くらいが移動可能距離だよ』
ていうか、私の“個性”自体 目の届く範囲が有効範囲なんだけど。
「…完敗だ月居少女！！」
『いや、近い』
振り返ったらすぐ顔だよ。オールマイトの。
『でもさ、あの時動けたでしょ？何で動かなかったの？』
オールマイトならあんな残像くらいすぐに見破って核を守れたのに。
「大事な教え子の分身を殴れるか！！？」
『あっ、わかりました』
うん大体察した。
オールマイト優しいもんね、そりゃ殴れないか
「…さすがバケモンだな」
『ここで言い返してきたかバケモンめ』
でも張り合ってくる焦凍可愛い。
「バケモン同士がバケモン言い合ってる」
「バケモンって頭の中もバケモンだよな」
「それってどういう事？」
…そんな会話が聞こえてくる。
…ふと視線をみんなの居るずっと奥の方、端っこの方に向けると、ずっと俯いたままの爆豪くんが突っ立っている
その高すぎるプライドがそうしているのか。
でもきっとそれはいい事だと思う。
“それ”があるから上を目指せられる
『私って……』
私の夢はヒーロー。
泣いたことの無い大事な人の泣き顔を見て、ヒーローになりたいと思った
心の底から笑わせてあげたいんだ
「…A、どうした？」
『おっと綺麗なお顔が近いね！しんどいよ』
しかも何その覗き込む体勢、神すぎる
「何か、……そうだな、凄い変な顔してたぞ」
『失礼だな』
何だすごい変な顔って。
素直に変顔してたって言えよ。
…とりあえず心配してくれたんだよね？
そう思ってもいいよね？好きだ。
「Aちゃんの“個性”はさっき言ってた通り“何でも”アリなのね。」
『そゆことそゆこと』
目がクリクリとした梅雨ちゃん。可愛い。
「さぁ時間だ！戻ろう！」
オールマイトの声掛けで気がつく。
意外に授業終わるのが早く感じた。
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作者名：おもち
| 作成日時：2019年3月24日 23時
