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お昼休み。
『……よし。』
留美子からは思い立ったら今すぐに!!と強く言われ、蘭を探しに校内をウロウロしていた私。
「……あ」
『……あ。』
向かった先……中庭で、
運が良いのか悪いのか優希と鉢合わせてしまった。
…なんか気まずい。
「あ…その、」
少し怯えた感じで、
私を前にして何やら言い淀んでいる様子の優希。
灰谷兄弟、そんなに恐ろしかったのだろうか…(白目)
「本当に、ごめん。俺が悪かった」
『……』
頭を下げられて、どう反応していいか分からない。
許せと言われてもあんな事があったばかりだし…
「酷い事言ったし、取り返しのつかない事をした。
許して欲しいなんて言わない……」
『うん』
「俺、転校する事にした」
『……』
私は、解放されるのだろうか。
蘭たちとずっと一緒にいてもいいのだろうか。
…って、それを決める権利は私にあるんだ。
わざわざ気にすることなんて無いのに。
「灰谷さんが好きなんだろ」
『うん』
「今までありがとな」
『……うん。こちらこそ』
何か、雰囲気が急に柔らかくなったような。
…そんな時、ふと優希の後ろにもう1人の人影が。
「A。」
『…ユイコ…』
ユイコも、何だか泣きそうな顔をして
私に頭を下げてきた。
「今まで、本当にごめんなさい。
…私も、引っ越す事にしたの。」
『……うん』
涙ながらにそう言ったユイコ。
「傷つけて、嫌な思いさせて…本当にごめんなさい」
『もう怒ってないよ』
謝ってくれるだけで十分だから、と伝えると
余計に泣かれた。
周りにいる他の生徒たちからの視線が怖いような。
やばい、私が泣かせてるような感じに……。
オロオロしている私を見て2人は優しい笑みを浮かべると「バイバイ」と言って私の元を離れていった。
私も蘭を探そう。
蘭たちがサボっていそうな場所を歩き回ってみる。
ってか、お昼休みってほんと短く感じるな…
パン食べ歩きしといてよかった。(女子力皆無)
そして更に自動販売機で缶コーラを購入。(デブ活)
……ん?
という事は、放課後時間が余るよね。
そうだ。放課後蘭たちを誘って、
その時にお祭りにも……
「蘭くん…!」
『!』
人の声に反応して立ち止まる。
考えながら歩いていたせいか
気が付けば体育館近くまで来ていた。
こんな場所で、
可愛らしい女の子の声が蘭の名を呼んだ。
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おもち(プロフ) - ラムネさん» ひゃーーー!!!ありがとうございます!!!!!(´;ω;`)コロナまだまだ怖いので、ラムネさんもお気をつけ下さい!!m(_ _)m更新頑張りますっっっ!! (2021年11月1日 0時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
ラムネ - この作品おんっとにめっちゃ好きですっ!リアル忙しいと思いますが更新楽しみにしております!でもお体には気を付けてください!(o・ω・o) (2021年10月31日 22時) (レス) id: ff84671d12 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - YUYさん» ありがとうございます!!!!!(´;ω;`)更新頑張りますッッッ!!!!(((o(*゚▽゚*)o))) (2021年10月18日 20時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
YUY - この小説めっちゃ好きです!これからも更新頑張ってください! (2021年10月18日 18時) (レス) @page36 id: 2b504e2cbc (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - も。さん» ありがとうございます!!!元気もらえましたッッッ(*´︶`*)ノ頑張ります!!! (2021年10月17日 18時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち | 作成日時:2021年9月20日 10時