74 ページ27
・
「あ……俺、特服出しっぱなしだったかも」
「……。」
そう言った蘭に、未だ無言の竜胆。
『ご、ごめ……悪気はないし他言しないし……
本当にすみません今すぐ脱ぎます。』
「待て待て待て」
急いで脱ごうとすると竜胆に阻止された。
こんな場所で、しかも2人の前で脱ごうとするとか
私もかなりテンパってるわ。
つか手袋のせいでベルトが上手く外せなかった。
「ブッカブカ……」
竜胆が呟く。
「……」
蘭は私の事を上から下へ、まじまじと見つめている。
「……やべぇ、特服プレイも__」
「兄貴」
「……、」
無言、そして真顔でお互いを見つめ合っている兄弟。
それいつも思うけどどういう心境??
『嫌だよね、ホントごめん……。
置いてあったから着てみたくなって…
蘭のいい匂いがする』
「っはぁーー……」
「兄ちゃんしっかり」
左手で顔…いや、額を抑えた蘭。
そしてそんな蘭の背中に手を遣る竜胆。
『次、竜胆のも着ていい?』
こうなったからにはコンプリートさせてくれ。
ワクワクが止まらん。
「あ”ー……」
「オイ、竜胆ダメだぞ」
次は竜胆が額を抑えてる。
『すぐに終わるからお願いします!』
「………………いーよ…」
いや竜胆声ちっさ!
『あ…嫌だよね…』
申し訳ない、2人の気持ち何も考えてなかった。
「!?ちがっ……
ほ、ほら…好きなだけ着ろよ」
移動速度速っ!
高速移動で自分の特攻服を持ってきてくれた。
『じゃ、着替えてくる!』
「ん」
背中を向けた時、“カシャッ”というケータイカメラのシャッター音が聞こえてきた。
『え?』
「んー?早く着てこいよ」
笑顔の蘭。
ま、いっか…と脱衣所へと向かった。
・
・
『……あ、なんだ。2人ともデザインは一緒なのか〜』
蘭よりは少し小さめなのかな?
それでもブカブカだったけど。
あ”ぁー……竜胆の香りがする。(変態)
『どーよ!』
バーン!と思いっきりドアを開けると、
竜胆がポカン……とした様子で私の姿を見つめている。
「……俺のもっかい着るー?」
『1回で十分です…』
1回着れるだけでほんと十分でございます。
なんなら貰いたいくらいだけど。
すると、ずっと無言だった竜胆が口を開いた。
「……兄ちゃんの言ってた事理解できたわ」
「だろ?でもダメだぞー」
・
3521人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おもち(プロフ) - ラムネさん» ひゃーーー!!!ありがとうございます!!!!!(´;ω;`)コロナまだまだ怖いので、ラムネさんもお気をつけ下さい!!m(_ _)m更新頑張りますっっっ!! (2021年11月1日 0時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
ラムネ - この作品おんっとにめっちゃ好きですっ!リアル忙しいと思いますが更新楽しみにしております!でもお体には気を付けてください!(o・ω・o) (2021年10月31日 22時) (レス) id: ff84671d12 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - YUYさん» ありがとうございます!!!!!(´;ω;`)更新頑張りますッッッ!!!!(((o(*゚▽゚*)o))) (2021年10月18日 20時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
YUY - この小説めっちゃ好きです!これからも更新頑張ってください! (2021年10月18日 18時) (レス) @page36 id: 2b504e2cbc (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - も。さん» ありがとうございます!!!元気もらえましたッッッ(*´︶`*)ノ頑張ります!!! (2021年10月17日 18時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おもち | 作成日時:2021年9月20日 10時