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___目の前には空き教室。
蘭たちから逃げてきたその足でここまでやって来たので予定よりかなり早く着いてしまった。
この時間は誰も使っていないので
自由に立ち入る事が出来る。
中で待っていようかな、と思いドアに手をかけると。
__「待って、人来ちゃうよ」
__「まだ時間じゃないし平気だって」
そんな会話が空き教室の中から聞こえてきた。
……え。
もしかして既に誰かいる??
__「あの子来るんでしょ?Aって子」
__「ここに呼び出されただけだし」
……優希の声だ。
ってことは、一緒にいる相手はあの“ユイコ”って子?
__「ほら、それまでの間に早くやろーぜ」
『……』
やっぱり、黒だったな。
…今更わかった所でもうどうでもいいんだけど。
全然悲しくなかった。
それには自分でもびっくりした。
それならさっさと終わらせよう。
心を決めて、勢いよくドアを開ける。
「誰!?」
「…っ、A!?」
『……優希。
私、言いたい事があってここに呼んだんだけど』
私の存在に気付いた2人は咄嗟に距離をとったみたいだけど、会話聞こえてたし。
「な、なんだよ…まだ疑ってるのか?」
『疑ってるも何も、今のが証拠でしょ!』
「っ…」
気まずそうに目を逸らした優希。
『別れよう』
「……は?」
言えた。ついに言ったぞ。
ポカンと口を開けて馬鹿面している優希に、
思いっきりガッツポーズを決める。(心の中で)
『そういう事だから』
「A!!」
それだけを伝えてドアに手をかけた時、
名前を呼ばれたと思いきや手を掴まれた。
「もしかして嫉妬してんのか?
俺が他の女と仲良くしてんのに」
『…はぁ?』
いやどうしたらそんな思考回路に??
しかもどこからそんな自信が?
『もう好きじゃないから…』
「好きじゃないって…俺の事?」
『他に誰がいんの?』
そう尋ねると唐突に口を閉ざした。
『もう無理、別れよ』
「…認めねぇよ」
『え』
ギュ、っと私の手首を掴む優希の力が強くなる。ユイコとやらは反対を向いてリップを塗り直していた。
「お前はブランドみてぇなもので」
『…は、』
「隣に居るだけでいいんだって
別れるなんて許さねぇよ」
何言ってんの?コイツ…
『す、好きな人がいるから別れて』
「……ふーん。
…どうせ灰谷だろ?」
いや、みんなして何で分かんの???
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おもち(プロフ) - yuiさん» コメントありがとうございますっっっ!!!そのオチwwwwこれからもきっとそのオチは続きます!!!www更新頑張りますねぇぇぇ!!!!!ヽ(;▽;)ノ (2021年9月18日 15時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - むーこさん» コメントありがとうございます!!!!一目惚れだなんてえええええ嬉しいいいいいい゚(゚´Д`゚)゚。更新頑張りまくります!!!!!笑 (2021年9月18日 15時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
yui - コメント失礼します!!蘭の「マジで食う__」とか「襲__」とかを竜胆が「兄貴」って言って止めるオチがほんとに好きです!!wこのオチこれからもしてほしいです…!願望で申し訳ございません…これからも頑張ってください!! (2021年9月18日 14時) (レス) id: d14d967942 (このIDを非表示/違反報告)
むーこ(プロフ) - 初めまして、こんにちは!一目惚れしました!!とっても最高です、胸がドキドキです!続きが楽しみです(*^^*)ご無理をされない程度で頑張って下さい! (2021年9月18日 13時) (レス) id: b9e619f014 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 娃莉紗さん» ほ、ほんとですかァァァァ……嬉しいです……!!ヽ(;▽;)ノもうめちゃくちゃ頑張りますっっ!!!!笑ありがとうございます!!!! (2021年9月18日 11時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち | 作成日時:2021年9月5日 17時