いや、ただ偶然出会っただけだけど。【灰谷蘭】

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バリバリ私服で、
授業を受ける気が全く見受けられない2人。


完全に不良だ……




そんな2人に私はタメ口をきいてたのか。





2人に手渡された、連絡先が書かれたメモを見てみると“灰谷蘭”と“灰谷竜胆”という2人の名前も書かれてあった。




顔も綺麗な上に名前も綺麗ときたか。





「あとこれ」


『え』




メッシュの……こっちが竜胆さんね。

私に差し出してきたのはスーパー袋。
その袋には見覚えがあった。




『あ！！！チョコとノート！！』


「落としてっただろ」




拾ってくれたのか。
しかもわざわさ特定してまで持ってきてくれた？？


すごい行動力だ。
……じゃなくて。((




きっと優しいんだろうな、とも思った。






……つか、よく見ると2人に目立った傷が無い。
え、喧嘩してたんだよね？昨日




『…あの、あの後どうなったんですか？』


「あの後？」





私の机に腰掛けた2人。

先生は呆れて座り込んでるし、みんなもびっくりした様子のままこちらを見つめてるし。






『あの数人を相手にして怪我はなかったんですか…』


「ねーよ。
つか今更敬語とかうぜえ」





あ、なかったんですね分かります。

敬語ダメだったらどうやって話せばいいんだろうか。





『でも私1年で、おふたり3年ですよね……』



やばい、また足がプルプルしてきた。


免疫が無さすぎてもうダメかもしれない。
しかも相手は先輩ときた。

私の命はここまでだったのかもしれない。




「いーよ蘭で」


「俺も竜胆でいい」


『いや、でも……』




ギロリ、と2人から睨まれてしまい
慌てて口を閉ざした。


『分かりました。』



あまりの怖さに即答。
私弱。




「んじゃ、帰り連絡しろよ」


『え？なんで？？？』


「遊び行こーぜ」




だからなんで私？？？？？





立ち上がる2人。

クラスの人達を空気にできるなんてやっぱこのふたりは只者じゃない。()



ってか、遊びに行くって？？




『いや、待って！』


「ん？」




呼び止めると笑みを浮かべた蘭……が振り返った。



『私、男の人と一緒に遊ぶとかは…できない』


「…なんで？」



笑顔のまま、首を傾げる。マジで顔いいな。




『彼氏に、誤解されたくないし…』



「…は？」





さっきまでずっと笑顔だったのに、
スッと笑顔が消えた。







ってか、授業中だからせめて休憩時間に話がしたいです。



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