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『えっとぉぉ……』
次から次へと投げかけられる質問に困り果て、
逃げ出したい衝動に駆られる。(((
堕姫も直ぐにではないけど、時間が経てば帰ってきてくれると思ってた…でも帰って来ず。
『えっとですね。順番に答えていくと、
まず彼氏はいない。
得意教科…特に無し
好きなタイプは童………笑顔が素敵な人?』
危ない。
今私、童磨って言いかけた。
でも童磨自体がタイプだから仕方ないよね。
「え〜!笑顔が素敵な人かぁ!
俺とかどう??」
「っていうか、水瀬さんって話しやすいね!
怖い人かと思ってたよ〜」
「あっ、携帯持ってる?連絡先とか交換しない?」
……おっと、火に油状態だ。
彼らの質問に対して素直に答えずに誤魔化せばよかったのか?
このままではパンも食べ終わる事が出来ずお昼休みが終わってしまう。
「連絡先教えて!」
『えっ』
ずいっと顔を近づけてきた男に反射的に顔を背けた時、教室の扉が開く音が響いた。
堕姫が帰ってきたのかな?よかった…と、扉の方に目を向けてみると、そこに立つ意外な人物に驚いて思わず息をするのを忘れてしまった。
「童磨先輩だ…」
クラスの生徒達も口々に童磨の名前を呟き、目を輝かせている。
…童磨って人気があるのかな?
と、少し気になってしまう。
「…やぁ、Aちゃん」
『……え、私?』
笑顔で歩み寄ってきた童磨は私の名前を呼んだ。
「堕姫ちゃん、今呼び出されてるんでしょ?
ねえ、俺と一緒に話そうよ」
『……え?』
にこっ、と効果音がつきそうな素敵すぎる笑顔でそう言われれば断る理由が見当たらないよね。
だから私は全力で頷いた。((
『今すぐ行く!!!』
「あはは、乗り気だねぇ」
それにここから逃げ出したかったし、なんだか童磨が救世主に見える。あぁ教祖様……!()
『そういう事なので。』
連絡先の交換を理由に男に取り上げられていた携帯を取り返し、童磨の後をついていく私。
私を囲っていた生徒たちは目を丸くさせ私を見つめていた。
「し、知り合いなの?」
「どういう関係…?」
なんて、それでも私の後を着いてきて話を聞こうとするので思わずため息が出そうになるけど今は我慢だ。
「ごめんね、邪魔をして。
この子に用事があるんだ」
そう言って振り返った童磨の表情は
いつも通りの作り笑い。
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ふづき(プロフ) - 久しぶりにタイトル名で検索して一気見したのですが、更新されていてとても嬉しかったです。大好きな作品なので応援しています😭 (2月17日 1時) (レス) id: 29ecdacbc9 (このIDを非表示/違反報告)
花怜?ゃ?(プロフ) - 一気読みしてきました!もう心臓バクバクで午前2時ですが寝れません!!大好きです!! (10月16日 1時) (レス) @page20 id: 9817e1bb68 (このIDを非表示/違反報告)
Rigel(プロフ) - コメント失礼します(*´-`)めっちゃ面白いです!!続きが気になります!!体調にはお気を付けて、更新頑張って下さい(*´꒳`*) (2022年3月23日 21時) (レス) @page20 id: 7f1f562d52 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - 初コメ失礼します!ずっと更新楽しみにしてました(;_;)またおもちさんの書く童磨が見れると思うとすごくテンション上がります!!これからも更新頑張ってください!楽しみにしています! (2021年9月27日 23時) (レス) id: f7ce79b087 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - あみさん» こちらこそ嬉しいです……ありがとうございますヽ(;▽;)ノ更新頑張ります!ありがとうございます…!!(゚´Д`゚)゚。 (2021年9月13日 21時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち | 作成日時:2020年1月16日 22時