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それからダッシュで浴場へ向かい、
ササッと湯浴みを済ませまたまたダッシュで部屋に戻ってきた私。



『童磨ぁぁぁぁぁあ』


「あ、おかえり」





童磨の背中目掛けて飛びつくも軽く避けられ床に顔面をぶつけてしまった。

童磨は振り返ってもいないのになぜ避けられるんだ。




『湯浴みは?終わったの?』


「うん、Aが戻るちょっと前にね」




童磨は振り返ると私においでおいでと手招きした。
私もそれに従い童磨の元へ駆け寄る。







腕を優しく引かれたと思いきや、童磨の膝の中。




「わぁ、ポカポカしてる」


『お風呂にいってたからね……童磨は冷たい』


「おかしいなぁ、俺も行ってたのに」




知ってる。

だって童磨の色気が廊下にまで漂ってた。


って言うのは言い過ぎか。







開けっ放しの部屋の扉の隙間から空に浮かぶ綺麗な月が見える。




『…あ、準備』




それを見て今夜のお出かけを思い出した私は童磨の膝から抜け出し、衣桁にかけられた着物に袖を透した。

そして棚に置かれた紅を手に取り、鏡に向かう。
綺麗な真紅の口紅。これは私のお気に入り。




「ねー」



そんな時、童磨がごろんと転がりながら私に話しかけてきた。

え、ちょっと待って何その格好?
可愛いんだけど?何それ?






しばらくじっと見つめられた私は反応に困り、首を傾げて見つめ返すと


「A、肌が白くて綺麗だね」


なんて言い出した魔性の彼。
そんな発言に驚いた私は思わず吹き出してしまった。





これってわざと?無意識?
どっちにしろ私を殺しにかかってる。



『いや、童磨と変わらない気がするんだけど?』





彼も白い。
っていうか私よりも色白かもしれない。

私って女だよね?童磨の方が女子力高いような気が。
言葉遣い綺麗だし、笑顔が素敵だし、肌も白いし……


あれ、色々と負けてない?




「いやぁ俺よりも白いよ」


『じゃあそれもう私死んでね?』


「あはは」


『笑うなよ』




私が童磨より白いとかありえない。
そうだとすると私は死人に違いない。


童磨に紅を塗ってみたらどうなるんだろう。
きっと綺麗になるんだろうな(ずれてる)





機嫌が良さそうに部屋の中をゴロゴロ転がる童磨を尻目に鏡に向き直った私。



いつも “教祖様” としてしっかり生活している彼が
今こんな風にゴロゴロと部屋の中を転がり回る自由で無防備な姿。


それは私しか知らない事だから何だか嬉しくなる。

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おもち(プロフ) - ゆめふひさん» そうなんですよッッッッ!!?下心丸出し仲間ですね!!!(o´艸`) (2019年12月16日 21時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
ゆめふひ - 実はお互いに、鬼だから.........。と思っているけどその感情にきずいてないだけなんですね!!素敵(///ω///)抱かれたいわ(照)(いつもの下心) (2019年12月16日 21時) (レス) id: 027152ac96 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - ももさん» わわわわかってくれたんですか……!!!?感激すぎる……゚(゚´Д`゚)゚。ですよねですよね!!?(自分で言う)こんな童磨萌えるなぁと思いましてッッ!!! (2019年12月16日 21時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
もも - 「取られたから」ってヤバイ!!(独占欲…)そんな素晴らしい言葉があったとは!! 離れた時間が愛を育てる感じがたまらないですね(>_<) (2019年12月16日 19時) (レス) id: 059a63c2b5 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - setuna7014さん» あぁぁぁあ!!!!(汚い高音)本当ですね!!!!間違えてます!!ありがとうございますッッ!!!!(〃▽〃) (2019年12月14日 19時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おもち | 作成日時:2019年12月1日 20時

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