【鬼滅の刃】彼をどうしても振り向かせたい 弐【童磨】

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「……は、」




それに対し童磨の気の抜けた声。







「……あいつは柱と戦い頸を斬られ死んだ。」



続けて無惨様はそう言った。






いやどっちにしろ私死んでるんかーい






「……え、え？」



童磨が混乱してる。やだ、もう何しても可愛い。
でも今私の中にあるのはとてつもない罪悪感。







そして童磨は涙を拭うと



「………………どんな柱ですか」





無表情でそう尋ねた。







「……」



「水ですか？霞ですか？それとも……」






待て待て、止まれ童磨。

そして水と霞は、前に二人でいる時に遭遇した柱の事だろう。





「……」




もちろん柱に殺されたというのも嘘だから無惨様は黙ったまま。




「…いや、柱全員の頸を……」




そしてまずい。童磨が病んできてる。







童磨が纏う禍々しい殺気が無限城に漂い始めたそんなとき、





無惨様が深くため息をついた。


こんな珍しい童磨を見て満足したのだろうか…………末恐ろしい。(震え)







「…………童磨、お前を試した。
A。もういい、出てこい」




振り帰った無惨様は口元に笑みを浮かべ、私を呼ぶ。
と同時に童磨もこちらを見ると思いっきり顔を顰めた。






『……あはは、』



笑えねぇ。




童磨が無表情すぎて笑えねぇ。
あと童磨の濡れた頬がキラキラ光ってて綺麗。
あっ、そんな場合じゃないよね。


これ、帰ったら私の命が危ない。




「…どういう………事ですか？」



『ごめんなさい』




やばい雰囲気の童磨に即座に謝る私。
でも、私は謝っても無惨様は謝らない。


おい、これじゃあ私だけが悪いみたいな！？





「……Aを利用してお前を試した。
やはりAは十二鬼月に入れるべきだ」


何を根拠に…？？





『お断り致します』


「お前は私の言うことを否定するのか」


『お断り致します』






頑固な私に呆れた様子の無惨様。


童磨は黙って俯いている。怖い。






「………帰れ」





諦めた無惨様がそう言った途端、
また鳴女の琵琶が鳴り響く。








気が付けば景色は童磨の屋敷。
見慣れた空間。



そこには私と童磨二人きり。








…まずい空気だ、これは本当に


なんてことをしてくれたんだ無惨様。





『……ど、』



「……」









静かな空間の中 勇気を出して口を開いた瞬間、
童磨に強く腕を引かれた。

本当に、とても強い力だった。

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