【鬼滅の刃】彼をどうしても振り向かせたい 弐【童磨】

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『……そっか、
うん。……それが一番嬉しいかも』




私が一番納得する答えに満足して、
思わず笑みを浮かべた。





「全く、急に変な事聞いてくるんだから」



『ふふ、ごめんごめん

でも、まぁ……
その時は私の事なんて忘れてしっかり生きてよ
鬼狩りに殺られるとか無しだからね』





からかうように笑ってみても童磨は笑ってくれなかった。むしろ、悲しそうに眉尻を下げた。




「忘れないよ、そんな大事な記憶
Aは俺にとってはもう、体の一部みたいなもんだしね。あと生活の一部」


『なんだ最後。
付け足しかよ。』


「なんていうか、空気みたいな存在……？」


『なんだそれ。影が薄いってか？』


「そんな事言ってないよ？
Aって意外に自意識過剰なんだねぇ」


『あれ、何かちょっと殴りたくなってきたぞ？』





なんて言いつつも、殴ったりはしないけど。

殴るなんてしたら返り討ちに遭うのが目に見えてるし、何より童磨を殴りたくないし。




すると童磨は楽しそうに振り返って、


「逆に聞くけど、俺が死んだらどうするの？」


なんて事を聞いてくる。



内容が深刻なのに何でそんなに楽しそうにするんだ。





『とりあえず心臓発作で絶命する』


「随分と的確な内容だね。」




自分でも思った。
まぁ、鬼は病気にはならないけど。




『比喩だよ、比喩
そのくらいショックをうけるってこと

きっと私も後を追うだろうなぁ』



そう言って笑うと童磨も笑みを浮かべる。





「そっか、それは嬉しいなぁ」




結局、私には童磨がいないと生きていけないって事だね。

きっと童磨には伝わってはいないだろうけど
私にとって童磨は命そのものなんだし


絶対なくしちゃいけないもの







『……、』





「……だんだん明るくなってきたね」







太陽はまだ昇らないだろうけど、
薄明るくなってきた空。




この時間がもう終わってしまうのかと寂しく思うけど
また次の夜が来る。

そう思えば毎日が楽しい。





「戻ろうか」


『うん』





手を引かれ、屋根を降りる。
次は鬼らしく、階段は使わずに飛び降りた。




「あ、忘れてた！」



童磨が突然振り返ってそう言うと、
何やら懐を漁り出す。





「これ、渡そうと思ってたんだった！」


『……？』




手渡されたのは、何やら上品な幅のある木箱だった。
……すごい高そうな雰囲気。()




ーーーー


何だか終わりっぽくなっちゃいましたがまだまだ続きます！！！(o´艸`)

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