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『実は……
私、妊娠してるの。』
「ゲホッ」
手でお腹を擦りながら小さな声でそう言うと
女が
「え、……それは、
ど、ういうことですか…」
驚いたのか、途切れ途切れになる男の言葉。
女はまだ噎せてる。大丈夫??
『ね?教祖様』
「え!?」
童磨に話を振ると私から距離をとった童磨。
口パクで “合わせろ” と、男達からは見えない角度から伝える。
「…そうそう。
子どもが…ね」
なんかごめん。
童磨の笑顔が引き攣ってる。
もはやあれは笑顔ではない。
その様子だと、私の作戦に相当びっくりしたみたいだ。
「で、でも!!そんな話、一度も…」
『さすがに教祖様と “そういう事” してたとは言えないよねぇ。』
いや、本当にしてないけど。
「本当ですか……教祖様、」
「んー?本当だよ
俺たちは愛し合ったんだよねぇ」
「っ……」
童磨の口からも同じ事を聞き、顔を歪ませた女と男。
…おぉ、だんだん上手く話を合わせてくれるようになってきた!
……と、嬉しく思ったのも束の間、
「まだ納得いかない?
じゃあその時の話をしてあげようか。
うーん、そうだなぁ……。
……あ、そうそう、Aってば行為中に、むぐっ!?」
『おっと手が滑っちゃった!?』
わざと童磨の頬を掴み、言葉を遮ってやった。
今絶対ヤバい事言おうとしただろ。
作り話だったとしても童磨の作り話はレベルが違う。
危なかった。
「し、信じたくない…っ」
女はしくしく泣き始め、男もずっと私のお腹を見つめている。
「う、うそだ…
A様……A様のそこには……
私の子種を授けようとっ
それなのになぜアイツのを!!!」
何キモイこと言ってんだよ。
もうお前黙れよ。(真顔)
「……、」
ほらほらほら、童磨の表情を見てごらん?
段々曇ってきてるから。
あんた、それ以上喋ると殺られるから。
「あぁぁ私の子を孕ませたい……っ」
「…、」
その時、童磨は男に近づこうとした
……が、私はそれを止めた。
「何で止めるの?」
『まぁまぁ。待っててよ』
「こいつ目障りなんだけど、」
『ひっ…まだ待ってよ、とりあえず座ろう?ね?』
ついに両手に扇を持ち出した童磨を全力で宥め、
もう一度座らせる。
つか、自分の信者だった相手に “こいつ” って……()
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おもち(プロフ) - るみさん» おおお……!!!コメントありがとうございます……ッッ!!!こちらこそ感謝です……っ゚(゚´Д`゚)゚。 (2020年1月4日 15時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
るみ - 今ここまで読んで見ましたが……私の想像以上に最高の作品でした!!書いてくれた作者さんありがとうございます!! (2020年1月4日 13時) (レス) id: b36153d67a (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - クラゲさん» ヒビが……(´・ω・`) (2019年12月1日 18時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - うささん» そそそそそんなに!!!?滅相もない!!!(;▽;)嬉しいですぅぅぅぅぅありがとうございますぅぅう!!!!゚(゚´Д`゚)゚。 (2019年12月1日 18時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - paopaoman217さん» え!?ありがとうございますっっ!!!!ヽ(;▽;)ノ更新待っててくださいね〜!!(≧▽≦) (2019年12月1日 18時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち | 作成日時:2019年11月17日 23時