【鬼滅の刃】彼をどうしても振り向かせたい 壱【童磨】

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「大丈夫かい？A」



『ッ……帰るよ！！』



「うわぁっ」




童磨の手を取り全力で走り出す。


日が……！！







「逃がさないよ」



『げっ』





そして真後ろに迫るのはもう一人の柱と思われる男。
まだ若いのに凄いなぁ。






「霞の呼吸

参ノ型 霞散の飛沫」




危なっ……！




童磨をギリギリ投げ飛ばす。
代わりに私の背中を斬られたけど直ぐに治るし。





「ちょっと、何で庇うんだい？俺も戦いた、」


『そんな事してる暇はないの！！
私は太陽平気だけど童磨は危ないの！！』


「……分かってるさ、そんな事」




と、拗ね出した童磨。

かっこかわいいってどういうこと！？
罪だわこのイケメン鬼！！




すると後ろから攻撃してくる柱の男の子が少し驚いたように「太陽を克服してるの？」なんて聞いてきた。




『もうずっと前にね！』




優しい私はちゃんと返事をしてあげる。





「それなら何故、鬼舞辻無惨はお前を食わない……！！」




目を見開いて驚いてる。
だよね、私も疑問なんだ。



何やら、私の体には無惨様にとって良くないものがあるって無惨様本人に聞いたし。

……あれ、でも何度か私の事食おうとしてたような。





「“あの方” はAがお気に入りだから何かしら嘘をついたり理由をつけたりして、絶対に食おうとしないよ」




童磨が笑顔でそう言った。


え、お気に入り？
って事は私の体の中の良くないもの、というのは嘘だったのか。




その時、いつの間にここまで来ていたのか、水の呼吸を使う柱が再び私に向かって技を繰り出した。



「……」



なんとか言えや！！なんだよその表情！！





『あぁぁぁうざったい！！
もう、早く帰らないと太陽昇っちゃうだろ！！


血鬼術 蓮華の鬼謀(きぼう)』





この術は私のお気に入り。
なんて言ったって童磨の術と少し似てるから。





水でできた蓮の花が瞬時に相手の身体に絡みつき、少しの間動きを止める。


そうだな、もって4分ほど？
大丈夫、それくらいあれば逃げ切れる。






「綺麗だよねぇ、Aの術は」



日の光が当たってしまったのか、若干頬が焼け爛れている童磨。
呑気に笑いながらそう言って来るもんだから本気で心配になる。





『早く帰ろう……！』



「……確かに、そろそろまずいかもねえ
代わるよ」



『エッ』








童磨に担がれ走る。

またあの死ぬほど速いスピードに首が取れかける私であった。

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