【鬼滅の刃】報われたい 弐【我妻善逸】

６７ ページ18

･




ほぼ素っ裸で抱きしめられる1歩手前の少し焦らされてるようなこの状況。

そしてすぐ隣には炭治郎の美しい背中。素肌。




「ふー……やっと行ったか。」


「つーかここまで来てたんだな……あいつら」


「よくここまで来れたよなぁ、男湯なのに」





そんな会話を交わす3人を余所に私は身動きが取れないでいた。



いつもなら真っ赤にして興奮しだす善逸が今はすごく真面目な表情をしてる。


そんな顔で「大丈夫？」なんて聞いてくるもんだから
そんなの答えられるわけが無いだろう。


見よ、私の顔を！！！





目で訴えても離してはくれない。





「大丈夫か？A
災難だったな、こんな所まで……」



た、炭治郎ぅぅ！！

ありがたい！！
ありがたいんだけど、近いわ！！





「あ、Aちゃん」


『！？』




突然善逸に話しかけられ、視線を勢いよく善逸に戻す。




「…濡れてる」


『ッッッ！！！？！？』




濡れっ…！？





「毛先だけ、ちょっと濡れてるね。風邪ひくよ？」




そう言って髪を触ってきた善逸。

あぁぁ髪ね！！！？
知ってる知ってる！！！！

お風呂にいるもん髪は濡れるよ！！




この状況に及んで私の体調に気を遣ってくれる辺り本当ハイスペック彼氏だね善逸って！





つか近いわ！！
お前らみんな近い！！！！



ガクガク震える手で善逸の肩を掴んで押すも、
全然力が入らない。





「…あ、Aちゃん…震えてる。
怖かったの？心臓の動きも速いし…」



違うッッッ！！！！

こういう時鈍感になるのやめてくれない！？
気づけ〜〜〜(念)







そんな時、伊之助から衝撃的発言。






「………なんだお前、意外に乳でけぇな」


『』


「ッヘェェっっ！？」


「んなっ……！」




善逸の変な叫び声と炭治郎の声が響く。





『な、な、ななな…』



目の前には真っ赤な顔の善逸。可愛い。

隣には同じく真っ赤な顔の炭治郎。またこれも可愛い。



…じゃなくて。






『っ近いぃぃぃぃ』



「ごごごごごごごめんねぇ！！！？」




何これ何この茶番。




…からの、驚いて転び、後ろに手をついてる善逸の色っぽさよ。



『ペェェッ…！？』


「何その変な悲鳴！！」








手に持たれた私の浴衣が落ち、お湯に浸かって行くのを見ながら私の記憶はここで途絶えた＿

６８→←６６

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す