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痛みを我慢しながら適当に歩いていると、
だんだん見覚えのある廊下に出た。
『……った、』
噛まれた左腕がジンジン痛み、とても熱く感じる。
それにしても本当に怖かった。
あれが人生最後だと思った。
さすがにこんなところで上弦に会うとは思いもしなかったし。
それにしても結構綺麗な顔してんだな、上弦。
うらやましいわ。
なんて心の中で愚痴愚痴言いながら見えてきた部屋の明かりに向かってゆっくり歩く。
そのとき、その部屋の扉が急に開いた。
「っ……Aちゃん!?」
『え!?善逸?』
飛び出してきたのは善逸。
あ、よかった、無事にたどり着けた……
と安心したのはいいが、
善逸の顔が尋常じゃない。
すごく歪んでる。どうしたんだろう。
「何かあったの!?」
そんな表情のまま私の元まで駆け寄ってきた。
何かあった、ってなんで分かったんだろう??
『よかったー、無事にたどり着け……』
「何、その怪我………?」
急に冷たく、低くなった善逸の声に驚いて顔を見上げると、怒ったような、悲しそうな表情をした善逸と目が合う。
「善逸?どうしたんだ?
血の匂いが…………
…………え?A?」
部屋からは炭治郎と伊之助がこちらを覗き見ている。
そして私と善逸の姿を捉えた瞬間、2人とも固まった。
「な、中に入って!!」
『……う、うん』
背中を優しく押され、私が先に部屋に入るように
後ろに回ってくれた善逸
あぁたまに出る善逸の無意識な紳士対応……
ギャップっていうやつかこれが。
「先に手当てするから」
『ハイ』
とても低い声です。善逸さん。
善逸の背後では炭治郎と伊之助がハラハラしてる。
あの伊之助がハラハラしてるなんて珍しい。
200年に1回見られるかどうかくらいじゃない?
『あの……なんで私が部屋の外にいるって分かったの?』
「…聞き覚えのある凄く苦しそうな音が聞こえてきて
それが段々近づいてきたと思ったらAちゃんから聞こえる音と同じだったの。
音もちょっと弱々しかったし……
もしかして、って思って外に出たら
やっぱりAちゃんだった。」
『ヒィッ』
ギロり、と睨まれる。
こ、怖い!あの善逸が怒ってる…!
「この怪我はどうしたの?
深琴にやられたの?」
『あ、いや……』
後ろの2人も興味津々だ
まぁ、隠すつもりも無いし…。
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るーあ - ガチめに泣きました…もう…一生読んでられます…最高です…(語彙力無) (2019年12月25日 20時) (レス) id: e490d5357b (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - Mahtaさん» そうですそうです!!!小説の力をお借りして下弦の参のみを復活させました〜!他の加減はもう居ないです……だがしかし。実は彼、下弦ではなく……。おっと、ネタバレになってしまうのでここら辺で!!(o´艸`) (2019年12月14日 19時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
Mahta(プロフ) - あれ台詞あってない気がする(今更) (2019年12月14日 19時) (レス) id: 7a57e948cf (このIDを非表示/違反報告)
Mahta(プロフ) - 下弦の参って原作ではあれっすよね?ほしさんが声当ててるあの人、、、「ダメだ、、、おしまいだ!心は読まれ、肯定しても否定しても○される」の人ですよね?けどあれですよね!小説の力d(( (2019年12月14日 19時) (レス) id: 7a57e948cf (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 美夏さん» なななななんですとおおぉ!!?嬉しいです!!!!更新だいぶ遅れてますね(´・ω・`)今週中には更新したいと思いますので!!(((o(*゚▽゚*)o))) (2019年12月11日 22時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち | 作成日時:2019年10月20日 23時