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しばらく歩いて、部屋に戻った私たち。
伊之助はすっかり眠りこけてしまっていて、
寝ると言っていた深琴ちゃんと善逸は普通に起きてた。
「あれ、寝てたんじゃなかったのか?」
「なんか善逸が部屋出て行こうとして〜…」
深琴ちゃんの、善逸の呼び方が変わった。
“善逸さん” から “善逸” へ。
また痛みが走る
「Aちゃん、もしよかったら今から俺と…」
「あっ、善逸!今冨岡さん来てるらしいよ!一緒に行かない!?」
「え“っ、ちょ、俺は…!」
私に話しかけようとした善逸の言葉を遮るように、深琴ちゃんが善逸の腕を引っ張った。
『…行ってらっしゃい
私はちょっと出かけてくるよ』
「え、でも安静にしてろって…」
『待って善逸、私がそんな危ないことしようとしてるように見える?』
私がそう言って笑うと、善逸が目を伏せた。
「……でも、」
「善逸!良いって言ってるんだから!早く!」
『…ぁ』
私を置いて2人は去っていく。
…私がいいよって、言っちゃったからなんだけど。
冨岡さんか…。今ここに来てるのか、
久しぶりだな…。
私は、冨岡さんが少し羨ましかった
感情ほど面倒くさいものはない
いつも感情を表には出さず、自分の思うがままに行動出来て、そして何より強い。
そんな冨岡さんの事を尊敬していた。
「……出かけるのはいいけど、何かあったらしっかり連絡するんだぞ?」
『わかったパパ』
「誰がパパだ」
『間違えたお兄ちゃん』
「違うそうじゃない」
炭治郎は相変わらず面白い。
不死身な私は何があっても死なない自信がある。
大丈夫。
隊服に着替えた私は、まだぐっすりと眠っている伊之助と心配そうな表情を浮かべる炭治郎に手を振って部屋を出た。
(…善逸。さっき私に、何を言おうとしたの)
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かっちゃん - 夢主ちゃん死なないよね!? (2019年10月20日 22時) (レス) id: 7eb86f363f (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - こ、怖っ!言ってる事が!怖い!!こわ (2019年10月20日 21時) (レス) id: 797ba5ed2c (このIDを非表示/違反報告)
美夏 - せっかく、夢主ちゃん幸せになったのに…!これからどうなるの!?気になる…(ソワソワ) (2019年10月20日 21時) (レス) id: f5d18b0d48 (このIDを非表示/違反報告)
ハルサ(プロフ) - 二人共幸せそうだからいいけど、信次郎と深琴が何か同盟みたいなの組みそうで怖い……。頼むから邪魔が入らないでくれぇ……!(入ってもいいけど最終的には幸せになってェ……!!) (2019年10月20日 20時) (レス) id: 970ab90d10 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 美夏さん» よかった!もう邪魔が入りませんように(;▽;) (2019年10月20日 17時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち | 作成日時:2019年10月13日 4時