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照れてる善逸をいじっている時、ふと思った。
(今しかない、言えるのは今だ)
自分を奮い立たせて、あの言葉を口に出そうとする。
いつも私が言えなかったあの言葉。
プルプル震えてる私を不思議そうに見つめる善逸、
首を傾げてるの本当可愛い。無意識なんだろうなぁ。
決心した私は善逸の目を真っ直ぐ見つめると、
『わ、私も好きだぜ善逸…』
……やっと言えた。
…………言えた、言えたんだけど。
…あれっ、ちょっと待て、
なんでこんな口調になった?私
「…っ、!!?今!!好きって!!?
うわぁああ嬉しいよぉぉぉ、俺幸せだよぉぉおおっ…!」
それでも至って普通な善逸。(取り乱してるけど)
いやいや何かツッコんでよ。
「うわぁああぁん」
『わー泣くな泣くな』
そしてさっきの色っぽさとのギャップよ。
「…ッ、ねぇ、俺にはAちゃんしか見えてないからね!!何があっても!!」
『…!』
涙を拭って、私の両頬を包んでそう言った善逸。
『私も善逸しか見えてないよ』
「……俺、今日死ぬのかな…」
『逝くな』
せっかく久しぶりに会えたのに逝くとかやめろよ。
「…俺さ、Aちゃんの事なによりも大事なんだ
弱くて頼りなくて、すぐ逃げてしまうけど……
俺とずっと一緒にいてくれる?」
眉尻を下げて、控えめに私の目を見つめた善逸。
とても不安気な表情。
『私こそ嫉妬深くて、弱いし大して可愛くもないけど……これからも私と一緒にいて、欲しい……な」
最後、小さな声になってしまったけど。
「……へへ、嬉しいなぁ」
今、嬉しそうに笑ってる彼には
ちゃんと届いてる。
『あとさ、訂正するけど
善逸弱くも頼りなくもないよ。
いつも善逸に助けられてるし…』
「嘘ォ!!!俺弱いよ!!?舐めない方がいいよ!!」
どういう事だよ。
「それにAちゃんだってさ
びっくりする程強いじゃん。
え、俺なんかが彼氏でいいの?ってくらい強いじゃん。
天才って呼ばれてるの知らない?
可愛くないとか言うけどさ、影でファンクラブ出来てるの知らない?」
呪文かよ。
何言ってるのか分からなかったわ。
『いや、天才って言われてるって事は信次郎に聞いて知ってたよ。』
「んだとあの野郎ォォオAちゃんに教える予定だったの俺だったんだぞぉおお!!初めて奪いやがって!」
『待て待て、その誤解生みそうな言い方やめなさい』
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かっちゃん - 夢主ちゃん死なないよね!? (2019年10月20日 22時) (レス) id: 7eb86f363f (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - こ、怖っ!言ってる事が!怖い!!こわ (2019年10月20日 21時) (レス) id: 797ba5ed2c (このIDを非表示/違反報告)
美夏 - せっかく、夢主ちゃん幸せになったのに…!これからどうなるの!?気になる…(ソワソワ) (2019年10月20日 21時) (レス) id: f5d18b0d48 (このIDを非表示/違反報告)
ハルサ(プロフ) - 二人共幸せそうだからいいけど、信次郎と深琴が何か同盟みたいなの組みそうで怖い……。頼むから邪魔が入らないでくれぇ……!(入ってもいいけど最終的には幸せになってェ……!!) (2019年10月20日 20時) (レス) id: 970ab90d10 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 美夏さん» よかった!もう邪魔が入りませんように(;▽;) (2019年10月20日 17時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち | 作成日時:2019年10月13日 4時