33 ページ34
・
「…Aの気持ちを…ッ」
「考えろ、でしょ?ハイハイ
それ、君にそのまま返すよ」
ギリッと音が聞こえるくらい、歯を噛み締めている善逸。
「この子は僕が貰うから。」
『ぜんい、』
「君は喋らないで。
……じゃーね、善逸君。」
「なッ、待っ……Aちゃん…ッ!!」
信次郎さんは私を強く抱きしめるとそのまま高く飛び、屋敷から飛び出した。
待って、これで最後なの?
あんな別れ方が最後だったの?
最低だ
何もかも
私も
「今日から君は僕のものだよ」
頭上から声が降ってくる
その言葉に返事なんかしない。
してやらない。
「街に行こうか」
『……、』
急に街へ?なんて思ったけど、もうどうでもいい。
___善逸が居ないのなら、もうどうでもいい。
「…いつまで落ち込んでるの?
僕がいる時に他の男の事を考えたら殺すよ」
『…(殺す?)』
こいつ、本当に鬼殺隊かよ。
そんなのでよく入れたよね。
あーぁ、炭治郎にも伊之助にも挨拶したかったなぁ。
深琴には一発平手打ちを食らわせてやりたかった。
あと冨岡さんにもお礼言わないと……
「今は何考えてる?」
『特に何も考えてません』
「即答だね」
いけない、危うく殺されるところだった。
こいつ、やけに勘が鋭いな…
こんな生活に、毎日耐えられるのだろうか。
「…さ、行こう」
人が行き交う道に降ろされた私。
信次郎さんに手首を掴まれる。
……逃げないように、ってか?
逃げてもお前、どこまでも追いかけてきて捕まえるんでしょ、どうせ。
……なんて、半ば諦めかけていた時。
『…あれ?』
「どうしたの?」
向こうに、見覚えのある後ろ姿が。
1048人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かっちゃん - 夢主ちゃん死なないよね!? (2019年10月20日 22時) (レス) id: 7eb86f363f (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - こ、怖っ!言ってる事が!怖い!!こわ (2019年10月20日 21時) (レス) id: 797ba5ed2c (このIDを非表示/違反報告)
美夏 - せっかく、夢主ちゃん幸せになったのに…!これからどうなるの!?気になる…(ソワソワ) (2019年10月20日 21時) (レス) id: f5d18b0d48 (このIDを非表示/違反報告)
ハルサ(プロフ) - 二人共幸せそうだからいいけど、信次郎と深琴が何か同盟みたいなの組みそうで怖い……。頼むから邪魔が入らないでくれぇ……!(入ってもいいけど最終的には幸せになってェ……!!) (2019年10月20日 20時) (レス) id: 970ab90d10 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 美夏さん» よかった!もう邪魔が入りませんように(;▽;) (2019年10月20日 17時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おもち | 作成日時:2019年10月13日 4時