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「で、どうするの?」


『……い、嫌で……』


「は?」


『…ッ』





無理、何この人怖い。
私にYESしか答えさせないつもりだ絶対。






「君の答え方次第で、彼の運命が決まる」



『…運命って大袈裟な、』



「え、本当だよ。
まさか冗談だとは思ってないよね?
君達と僕の力の差、わかるよね?」





こいつどんだけ自信過剰なの?
いや、力の差は分かるけど…。





『断ったら…善逸の運命は、どうなるんですか』


「鬼に殺されちゃいました、でいいんじゃないかな?」




__ゾクッ





この人……頭、おかしいんじゃないの…?
それ笑顔で言う?普通。





「ってか、呼び捨てなんだ。いいなぁ
僕もそう呼んでよ」


『桐山』


「そうじゃない」





さすがに初めて会った人の下の名前を呼び捨てにするのは気が引けた。

この不気味な男なんて特に嫌だ。





「善逸くんがどうなっ」


『信次郎さん』


「それでよし。“さん” 付なのは気に食わないけど、まぁそれくらいなら許してあげるよ」





なんでこんなに上から目線なの?

ていうか、いちいち脅しに善逸を使うなよ。
ものじゃないんだから






「そうと決まれば早速行こうか。」



私の手を引いた彼は、とても楽しそうに笑う。






『待って、私まだ頷いて…』



「嫌って言えないでしょ?」



『………、』



「ほらね。
安心して、僕は君を絶対に傷つけないから」






私の行動を制限しようとする辺り、傷付ける気満々じゃない?


…なんて、怖くて言えない。






「善逸君にはちゃんと言うんだよ?
僕と組むことになった、ってさ」



『………はい』





まぁ、ついさっき “これから4人とは別行動する事にした” なんて言ってしまった事だし。

ちょうど良かったのかな。







善逸の事も、忘れられるキッカケに……






「Aちゃんっ!!!!」






突然、私の名前を呼ばれた。
この声は私の好きな、大好きな声。



咄嗟に振り向くとそこには






『善、逸…?』





走ってきたのか少し息を切らした
善逸が立っていた。


その姿を見た途端、
私は思わず桐山……いや、信次郎さんの手を離していた。





「…っ…ごめん。
俺、Aちゃんに酷いことしてた。」



善逸が涙を流して、訴えかけるように私の目を見つめてそう言った。




「…俺が、どうしようもない馬鹿だから……」



私が善逸に近づこうとしたとき。




「ダメだよ」


信次郎さんが止めた。

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かっちゃん - 夢主ちゃん死なないよね!? (2019年10月20日 22時) (レス) id: 7eb86f363f (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - こ、怖っ!言ってる事が!怖い!!こわ (2019年10月20日 21時) (レス) id: 797ba5ed2c (このIDを非表示/違反報告)
美夏 - せっかく、夢主ちゃん幸せになったのに…!これからどうなるの!?気になる…(ソワソワ) (2019年10月20日 21時) (レス) id: f5d18b0d48 (このIDを非表示/違反報告)
ハルサ(プロフ) - 二人共幸せそうだからいいけど、信次郎と深琴が何か同盟みたいなの組みそうで怖い……。頼むから邪魔が入らないでくれぇ……!(入ってもいいけど最終的には幸せになってェ……!!) (2019年10月20日 20時) (レス) id: 970ab90d10 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 美夏さん» よかった!もう邪魔が入りませんように(;▽;) (2019年10月20日 17時) (レス) id: 9123ab14eb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おもち | 作成日時:2019年10月13日 4時

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