推しと兄がリアルBLやり出した件。〈黄〉 (ページ8)

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7話ページ8

机を一度バンッと音が鳴る位叩いて(いや、殴るといった方が近いか)立ち上がった。
頑張れ、自分。言うんだ。今言うんだ。
今言わないと2人を引き裂く事にもなりかねないしせっかく咲いた一輪の薔薇が枯れ落ちてしまう。
何より、自分の好きを潰すのが1番嫌だった。
覚悟を決めて俯けていた顔を上げた。

「男同士が気持ち悪いとか活動者は犯罪者予備軍だとか散々勝手な事言ってるけどさぁ…
他人の『好き』に文句言ってくる奴がいっちゃん迷惑だし気持ち悪いと思うんだよね。」

発された言葉は自分でも驚くぐらいに冷静だった。
「お前なぁっ‼︎」
振られた父親の腕をわざとそのまま受けた。
「ふーん、殴るんだ？今殴ったよね？じゃあ活動者さんより悪いじゃん。
予備軍じゃなくて犯罪者だから。」
言ってる事は正直めちゃくちゃだった。
それでも何か言わないと自分も冷静さを失ってしまう気がしたからとにかく喋った。
しばらく口先に任せてまくし立てた後、一度頭を冷やそうと外に出た。
すると、何やら玄関の方が騒がしかった。

扉を開けると、よく見覚えのある5人が立っていた。