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朝、目が覚めて身体を起こす。
仕切りのカーテンを開けて王の部屋側を見てみると、彼は丁度支度をしていた。
「起きたか」
『おはようございます、もう出掛けるんですか？』
「あぁ…今日は来客の相手や」
そう言う王の表情が、どこか固く思えて私はそっと疑問を投げた。
『来客って…どういう人たちか聞いても良いですか』
「…教会の連中、って言っても分からへんよな。大丈夫や、お前は何も知らんでええ」
頭を撫でられ、優しい笑みを向けられる。
正直ずっとこの城に居るのもつまらなくて、私も王と一緒に行動を共にしてみたいのだが、やっぱりダメみたいだ。
残念な気持ちを汲み取られないよう私はすぐに笑って頷いた。
『私は、王のことだけ知っていればそれで良いです』
「ふ、せやな」
王は満足そうに私の額にキスを落とした後、行ってくるわと言い部屋から出た。
そうだよね、私は王だけ見ていればいいんだ。王は誰よりも何よりも私を1番に愛してくれる。そんな王を私も愛している。こんな幸せなことが他にあるのだろうか。少なくとも私は知らない。
そう思いながらふふっと1人笑う彼女も既に壊れかけていることなど、コネシマ以外誰も気付いていなかった。
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昨日あんなことがあったので、今日は部屋から出ずにずっとベッドの上で本を読んでいた。
1冊読み切ってしまい、新たに本を取ろうとしたが、全部もう読んだ後の本だけだった。
新しく本が欲しいって、王に言わなきゃ。
そう考えながら本を閉じ、ぼうっと窓から街の人たちを眺める。
すると、部屋の扉が開かれた気配がした。
『えっ…』
王はこんなに早く戻ってくる訳が無い。タクスも来る時は王と一緒に来るはずだ。じゃあ一体、誰が。
足音が近付いてきて、脳裏に昨日の老兵がよぎり思わず目を閉じると、同時にカーテンが引かれた。
しかし、聞こえてきたのはしゃがれた声では無かった。
「え、ほんまに女の子おるやん」
その声に目を開けると、そこには青髪で眼鏡をかけている、見慣れない格好をした男性が居た。
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檸檬 - 性癖ドンピシャ。やばい、好きすぎて昇天しそう……あ、おそらきれーい。茶番はさておき、kn王の溺愛（）っぷりも夢主ちゃんが無自覚に堕ちてるところも文章としてのレベルが高くて凄く読みやすい作品になってました！これからも応援します！！（長文失礼しました。） (2021年8月17日 0時) (
レス) id: 92e2da3c03 (このIDを非表示/違反報告)
ぴくぴく - 凄く好みです更新頑張ってください! (2021年8月16日 11時) (レス) id: 27565d6148 (このIDを非表示/違反報告)
懐中電灯 - ん゛ん゛好きです(唐突)更新頑張ってください！ (2021年8月15日 23時) (レス) id: 1e8e7af11e (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち - めちゃくちゃ好みの作品です…！作者様の無理のない程度で更新楽しみにしております！ (2021年8月15日 21時) (レス) id: 15807a80a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるぽろう - ういいいいいい好きです… (2021年8月15日 16時) (レス) id: 7fbb50c056 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤月セレン
| 作成日時：2021年8月15日 1時
