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ベッドの上で本を読んでいると、部屋の扉が開いた音がした。


そしてバタバタと足音がこちらに近付いてきて、仕切っているカーテンが勢い良く引かれた。






「A!」


『王、おかえりなさ、』






そう言い終わる前に、私は王…コネシマ王に抱きしめられた。


力が強く、少し痛いけれど理由は分かっているので私も手を彼の背中に回す。






「スパルタクスから聞いた。ゴミが新兵に紛れ込んでいたらしいな。ほんまに何もされてへんか?」


『大丈夫です。怖かったですけど…タクスがちゃんと守ってくれました』


「そうか…どこ触られた?」


『えと…』






私は左手を上げて言った。






『でも、握られただけなので怪我とかは何にも、』






そこで私の言葉は止まった。王が私にキスをしたから。


後頭部を片手で抑えられ、長い間唇を深く重ねられる。


苦しくなって王の胸を軽く叩くと糸を引きながら唇が離れた。






「俺はな、汚い手でAに触れられただけでも相当キレてんねん。あの老兵はもう既に地獄見せてから消したけど、怒りは収まらへん。やっぱ外は危ないな、お前を出さんで正解やわ。Aはずっとここに居ればええ。俺が一生守ったる」






そう言って水色のマントを床に投げ捨て、王は私が座るベッドの上へ身を乗り出した。






「お前は俺のもんや。他の奴のもんになったら、その瞬間お前を殺して俺も死ぬ。分かったか?」


『もちろんです、王』


「ん、ほんまええ子やなAは」






いつもの言葉を聞いて、私もいつも通り頷く。


そう、いつもと何も変わらない日常。



今日はイレギュラーなことが起きたけど。あの変な老兵のこと。
それと、少しだけ変わったことがもう1つ。






今日は机にアレ、置いてなかったな。


キャス…とかタバコ?とか何とか。


王がずっと大事にしているものだったけど、今日誰かにあげたのかな。




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檸檬 - 性癖ドンピシャ。やばい、好きすぎて昇天しそう……あ、おそらきれーい。茶番はさておき、kn王の溺愛()っぷりも夢主ちゃんが無自覚に堕ちてるところも文章としてのレベルが高くて凄く読みやすい作品になってました!これからも応援します!!(長文失礼しました。) (2021年8月17日 0時) (レス) id: 92e2da3c03 (このIDを非表示/違反報告)
ぴくぴく - 凄く好みです更新頑張ってください! (2021年8月16日 11時) (レス) id: 27565d6148 (このIDを非表示/違反報告)
懐中電灯 - ん゛ん゛好きです(唐突)更新頑張ってください! (2021年8月15日 23時) (レス) id: 1e8e7af11e (このIDを非表示/違反報告)
さくらもち - めちゃくちゃ好みの作品です…!作者様の無理のない程度で更新楽しみにしております! (2021年8月15日 21時) (レス) id: 15807a80a5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるぽろう - ういいいいいい好きです… (2021年8月15日 16時) (レス) id: 7fbb50c056 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:赤月セレン | 作成日時:2021年8月15日 1時

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