「貴方の依頼、華麗な『嘘』で解決します～2～」 (ページ6)

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嘘五十と六つページ6

「はなはだ不本意だがな」

ようやくわかった。

探偵と刑事。

嘘つきと堅物。

まったく相容れない二つが『嘘憑き事件』によって一つになっていたのだ。

仲違いしているのも納得である。

店員がパスタとスペアリブを運んできた。

真依はその豪勢さに目を輝かせた。

「凄い！
凄く美味しそうです！」

「スペアリブがここの売りだ。
フォークで肉が骨から離れるのだよ」

太宰に促されて真衣が肉と骨の間にフォークを突き刺すと、すぅっと簡単に離れた。

「どうやったらこんなことになるんですか、これ！？」

「それは商売だから教えられないだろう」

国木田が真面目に回答する。

そうこうしている間にも太宰はスペアリブを口に放り込んでいた。

「ん・・・？」

バイブレーターの音に気がつき、太宰がスマホをポケットから取り出す。

文面を見て、太宰はにやりと笑った。

「やっぱり女の子の情報網は侮れないね」

私が口説いた螢ちゃんからの情報なのだよ、と前置きして太宰はスマホをテーブルに置いた。

「目撃情報さ。
失踪当日の夜、奥苑未玖は市野江慈恵と地下駐車場にいた。
これで目標が絞れたね。
ターゲットは社長秘書・・・市野慈恵だ」